赤道 (光文社文庫 あ 40-1)
赤道 (光文社文庫 あ 40-1) / 感想・レビュー
アッシュ姉
明野さん五冊目。既読の作品とはまたしても異なる雰囲気。作風の違いに感嘆。内容はつまらなくはないが、おしりを蹴っ飛ばしたくなるような男の話なので楽しくはない。変なプライドばかり高く、まともに何もできやしないくせに、ここは本当の自分の居場所ではない、これは本当の自分ではないとうそぶく。生きてることが煩わしい、死にたい死にたいと言いつつ、誰よりも生に執着しており、周りに不幸を撒き散らす。心底鬱陶しい男と煩いくらいに熱いバンコクの気候がこれでもかと迫ってくる。イライラしながらも最後まで読まされた。
2017/11/16
そのぼん
何とも陰鬱な雰囲気の作品でした。タイでビジネスマンとして生活することになった主人公。妻と一緒に現地て過ごし始めるものの、外国独特の習慣や風土に馴染めなかったところから歯車か狂い始めました。何ともいえない閉塞感が作品の隅々から漂ってきて、こちらも鬱々とした気分にさせられました。
2012/10/11
terukravitz
★☆☆☆☆
2020/05/01
ENAK
明野照葉さんってこんな作品も書けるんですね。男性が主人公っていうのも意外。既読の作品は何れもどことなく似通っていたので、作者の新たな一面を発見できて、なかなか良かったです。主人公がどうしようもない男で、気分が重たくなるストーリーだけど、ラストは僅かながらも明るい光が・・・。とは言え、私が作者なら東京での後日談は書かないかな~。だって、生かしておきたいような男じゃないし。(笑)そもそもこの本を選んだのは、GWにタイ旅行を予定しているから。しかし、タイのイメージが一気に悪くなりました。(笑)・・・失敗!
2013/02/28
風船
どうしようもない男が、ウジウジして周りを巻き込んで不幸にする話。元々恵まれているはずなのに捉え方次第で人生は変わるんだな。こうなってはいけないなと感じさせられる。
2014/04/08
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