雨月 (光文社文庫)
雨月 (光文社文庫) / 感想・レビュー
いたろう
勤務先の茨城のゴルフ場が閉鎖になり、系列の鶯谷にある古いラブホテル・雨月に勤務することになった30歳の崎。他人の情事の後の清掃の仕事を黙々とこなす一方で、7歳上の上司であり、社長の愛人である畠山と、ボイラー室で情事を続ける日々。そんなある日、友人の頼みで泊めた若い女性が、部屋の中での怪異を訴える。官能と怪異、そして、誰かが何かを隠している。しかし、ある真相が判明して、事態が大きく動き始め、これからどう展開するのか、どう盛り上がるのか、というところで急転直下、話が急に終わってしまったようなのが、何だか残念。
2020/04/19
hit4papa
ラブホテル従業員が巻き込まれた不思議な物語です。雨月というと上田秋成『雨月物語』を思い浮かべます。なるほど、本作品は、怪異譚なのでしょう。ただし、これが分かるのは最終ページまで待たなければなりません。ラストまで、うらぶれたラブホの汚れたシーツのような、じめついた物語を読み進めることになります。結末は、あれ?この手のお話だったの?という予想外のものとなり、それだけに物足りなさが否めません。オチとしては、破壊力不足です。いや、スカされた感じでしょうか。収まるところに収まらなかった気分。これが狙いなのかなぁ。
2020/05/26
カムイ
雨月物語にしたかったのか?退屈の極みでした。
きのぴ
ラブホテルが舞台というシチュエーションに興味を持って読んだ。ラブホテルで働く人や、ラブホテルに来る人たちの日常が描かれているのかと思いきや、なかなか大きな事件へ展開していき驚いた。裕子の消息が気になる…。
2019/01/12
ナチュラ
主人公が古いラブホテル「雨月」の清掃員 それだけでも妖しい雰囲気が漂う。 じめっとした湿度のある空気感 淫靡な情事の描写 徐々に危ない方向に加速していく展開 けっこう好きです。
2014/12/08
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