みなとみらいで捕まえて (光文社文庫)
みなとみらいで捕まえて (光文社文庫) / 感想・レビュー
セウテス
半任優里(はんにんゆうり)警部と、南登野洋子(みなとのようこ)巡査のコンビが働く、8作のユーモア短編ミステリ。洋子が頼る名探偵が、中華街の酩淡亭にいる明丹廷(メイタンテイ)という論語の研究家とくれば、本作のスタイルが解るというものだ。タイトル通り、横浜の各所を描いているので、横浜に関係のある読者は違う始点から楽しめるかも知れない。ミステリの小ネタから歌、チャップリン来港時の話まで、雑学はけっこう楽しい。ラストで、予想外(主人公たちが、思っているだけかも)の大騒ぎと意外な結末となるが、終始軽く読める作品。
2017/07/22
ちょこまーぶる
気楽に読める楽しい一冊でした。登場人物たちのネーミングセンスと言ったら、新しい人が現れる度にクスッと笑いながら読み進めることができましたよ。8編の短編集ですが、それぞれに横浜の見慣れた光景が背景にあって、それも楽しく読めた要因ですね。短編なので、深い推理をしながら読み進めるということではなくて、二人の刑事のボケ倒した掛け合いと少ない情報で良くもそこまで推理できると感じてしまう117歳の謎の名探偵老人の推理を楽しむだけで読んで良いかも・・・と思ってしまいました。疲れた時にちょっと読むのに良いかもね。
2018/07/19
coco夏ko10角
警視庁から神奈川県警に出向してきた半任警部、南登野洋子刑事と組んで横浜での様々な事件を。ミステリーとしてはちょっと無理がある事件が多かったような。それより当時の横浜を知ってる人が懐かしんで楽しめる感じ。
2020/06/08
Norico
警視庁から特別に神奈川県警に出向した半任警部。助手役のみなとのようこ。中華料理店の奥にある究極の名探偵。ユルめの展開と昭和の駄洒落的なネーミングにニヤニヤ。
2022/05/01
TheWho
復絶頂な歴史解釈で異彩を誇る著者が描く、横浜みなとみらいを舞台にした8篇の連作短編ミステリー。警視庁から神奈川県警に出向してきた半任優里(ハンニンユウリ)警部と神奈川県警の若い女性刑事の南登野洋子(ミナミノヨウコ)が遭遇する事件を、論語の文章を引用して解決に導く117歳の明丹廷(メイタンテイ)が絡んだ爆笑ミステリー。単なる爆笑ミステリーのみと思って読み進めたが、最終章で大どんでん返し展開の結びが印象的だった。とにかく軽く読める面白い一冊です。
2017/01/22
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