仇花 (光文社文庫 も 16-1 光文社時代小説文庫)
仇花 (光文社文庫 も 16-1 光文社時代小説文庫) / 感想・レビュー
たまきら
ざくざくとした文章を小気味いいと感じるか、無感情と感じるか…ここは好みが分かれるところ。女の業を期待すると裏切られます。ここまでざくっと色気も毒気もなく天下を取った老人の側室になる女を書くとは。なんか振付を踊らされてる保育園児を見ている気分でした。毒の鱗粉をまき散らすような女を見たかったのかな、自分。家康の描写が一番面白かった。
2017/11/07
マサキ@灯れ松明の火
これだけ、史実に残っていない方を見事に描き出しましたね。諸田先生(笑)勝ち気で、頑固で、でも可愛らしい「お六」。おまけに、女の天下を取るとの上昇志向が凄まじい(汗)千之助さんへの想いは封印して、天下人・家康の最後にして最年少の側室となる。うーん。。お六ちゃん…産まれる時代を少し間違えたかなぁ。とにもかくにも、楽しく読了です♪
2016/12/31
Aki
お六の上昇志向すごい。
2012/03/24
カミツレ
再読。家康最後の愛妾お六は、美人で野心家。現代でいえば女子アナ志望の女の子だろうか。貧しい長屋暮らしから、将軍の寵姫にのしあがる。これもまた戦国時代の下剋上。でも、お六は野心むき出し過ぎだし、言い出したら聞かない性格なのがいただけない。そんな感想を持つけれど、所詮不美人のやっかみでしょうか…。
Waka
記録の断片から物語を想像(創造)するスタイルは、私が現在手掛けている小説の仕事と通ずるので、こうした時代ものの小説は好き。諸田氏の小説の多くはその想像力の部分が豊か(人間観察力ゆえだと思う)で、同時に文章もきちんとしているので、読んでいてストレスが少ない。作中の登場人物の性格造形に破綻がない。成長して変わる部分、成長しても変わらない部分、それぞれだなあと思った。
2018/12/20
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