虚名の鎖 (光文社文庫 み 26-1 水上勉ミステリーセレクション)
虚名の鎖 (光文社文庫 み 26-1 水上勉ミステリーセレクション) / 感想・レビュー
nac
★★★
2023/10/18
mymtskd
昭和30年代の映画界が舞台となるミステリー。大作家水上勉とはいえ、名作『飢餓海峡』と比べるべくもない作品で残念。
2018/11/04
kama
★★ 捜査に予断は禁物。突っ込み所満載でどこから語っていいかも分からないが、思うに著者は自分の頭の中にあるプロットにそって結末まで真っ直ぐに進んでしまった為、警察の捜査が三段論法的に進み会話を含めてとても不自然。凄いのは警察の捜査以外の話がほぼ無いこと。半世紀前の作品とはいえ酷い。
2014/12/30
smura
「飢餓海峡」のような重厚な社会派ミステリーを期待したのだが、違った。樽見京一郎のような人物は登場するのだが、掘り下げて描かれておらず残念。あとがきを読むと、水上自身も「通俗的な週刊誌の読者層に合わせて書いた作品なので、作者としても自信が持てません。失敗作でしょう」とコメントしていたとのことだ。しかし、「社会派」推理小説を標榜する作品であるは疑いなく、当時映画会社の社長が「女優を二号にしたのではない。二号を女優にしたのだ」と発言している。虚飾の世界が確かにあることを知って驚く。
2020/01/27
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