深淵(下) (光文社文庫)
深淵(下) (光文社文庫) / 感想・レビュー
山一工房
なんだか他に類を見ない小説であるな。
2009/08/05
ヒロ
文体が重厚で力強く、ハマるとかなりストレートに頭に入って来るものだった。カフカやチェーホフの引用、話の類比的な構成も面白かったし、『神聖喜劇』とも同様の強固たる信念を持った主人公像も好きだった。「対人間(集団)」としての人間の在り様、行き様の、形式的な「〇〇主義」などの姿勢に捉われず、厳正な正しさを追求し行動していく力強い理想像のようなものを描き出していた。
2012/03/23
感想・レビューをもっと見る