だいこん (光文社文庫)
だいこん (光文社文庫) / 感想・レビュー
三代目 びあだいまおう
時は江戸『だいこん』という屋号の一膳飯屋を営む若きつばきの半生奮闘記。腕のいい大工である父の博打の借金で家族は厳しい暮らしに。生活と借金返済のため給仕の仕事で頑張る母の姿を見た幼きつばきは自身もこの仕事をしたいと決意。「こんな旨い飯は初めてだぜ!」と評判を得たのが僅か9歳。次々舞い込む案件に今でいう『原則中心の決断』で乗り切り、周囲に支えられ繁盛する様子が嬉しい。周りの人達の素敵なこと!細かく紡がれた筆致にたった数百年前の粋な暮しが蘇る。江戸に生きる男女の姿が浮かぶ。文庫600頁強、全然足りません‼️🙇
2020/03/04
とし
621ページ最初は大変かなと思ったが、読む速度をセーブしました、現実と回想とを巧みに織り交ぜてあり面白く良かった。博打好きで酒癖の悪い父親安治、許せない所もあるが父親慕う、つばき、夫婦・姉妹の事を一番に思い考え、人とのつながりを大切にし様々な人に助けられて、思いやりといたわりと、毅然とした態度で、」前進する事に迷いなく強さと思い切りのよさで運命を道を切り開いていく姿は良いですね。深川編「つばき」があるのですね楽しみです。
2014/11/12
優希
面白かったです。江戸・浅草で一膳飯屋「だいこん」を営むつばきとその家族の物語にほっこりきました。つばきは周りの人に支えられながら、負けん気の強さ、気風の良さ、そして商才で店をきりもりし、店を繁盛させていきます。つばきを取り巻く人たちの人情の篤さが伝わってきました。家族の幸せの為にひたすら頑張るつばきが健気で誠実さを感じさせます。出て来る料理もおいしそうでした。困難を乗り越えながらふんばるつばきの成長を応援したくなります。これからつばきがどんな道を歩んで行くのかも気になりますね。
2016/03/05
Atsushi
最近、あるアイドルグループの一人が酒癖の悪さから芸能界を追放された。酒と博打に目がない父親を持ち赤貧の幼少時代を過ごした主人公つばき。そんなヒロインが飯炊きの腕と自らの商才で一膳飯屋「だいこん」の経営者として成長するサクセスストーリー。今では希薄になった人と人の繋がりや絆の大切さを思い知る。読後清々しい一冊。
2018/05/03
ぶんこ
分厚さに読むのを一瞬ためらいましたが、読んでよかった。面白くて一気読みでした。高田郁さんのみをつくしとは主人公のキャラが違ってチャキチャキの江戸っ子、気が強いところが気持ち良い。才気走ってなくて仁義を大事にするのもいいですね。何より誠実であること。額に汗して働く楽しさ。働く事が楽しいというのが、おそめ、おかね、おきちの60過ぎの3人の仕出し弁当屋に現れていましたね。おそめさんのところてんに目がテン。おろし生姜に炒りごま?鰹節出汁?食べてみたい、どんな味でしょう。続きがあるなら読みたいです。
2017/10/31
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