忠治狩り (光文社文庫 さ 18-22 光文社時代小説文庫)
忠治狩り (光文社文庫 さ 18-22 光文社時代小説文庫) / 感想・レビュー
藤枝梅安
影二郎の壮絶な旅の物語。国定忠治の手下が次々と八州廻りの手に落ち、忠治は会津若松に逃げた、という情報をもたらしたのは、忠治の手下・参次。忠治の煙管を証拠の品として影二郎に近づいてきた。参次の言葉に従い、武蔵・戸田の渡しから上州路を北上、峠を越えて日光に入る。赤装束の女忍びに襲われるが、これを退け、影二郎は更に北上。米沢から山形、更には秋田へと抜け、横手から角館まで足を伸ばす。角館の大きな屋敷の離れで忠治は銃弾に倒れる。忠治の首を打つのは自分と思っていた影二郎は今後どのような動きを見せるのだろうか。
2010/11/21
がぁ
いっそ潔く、と思ってはいけないのだろうか。
2011/09/25
てんぱい
前作まで蝮と影二郎の会話、そしてこの題名。読むのに些か躊躇した。舞台は豪雪地帯へ。横手は何度も足を運んだ事があるが、道路が整備されている現在でも冬は怖い。そんな中この時代ではどれほど大変な事だったんだろうなんて思いながら読了。そしてほっとしたような拍子抜けしたような。。。
2011/07/16
へたれのけい
忠治は死ぬのか、生き延びるのか。そしてまた、死ぬとすれば誰のてによって? 結末は…こうきましたか。少し肩透かし感あります。
2016/10/27
Western
忠治の最後が近いとみて、影二郎が前々からの約束を果たそうと首狩りに向かう。真冬の山形は雪との格闘で、目的地に到着するまでにわけのかからない赤い女忍者が何度も襲撃してくる。最後は子供が生まれて「生」に固執しだした忠治の哀れな代役が銃で撃たれておしまい。雪道を踏破する様子は楽しむことができたが、意味のない行動であったように思われて物語も行き詰ってきた感がぬぐえない。何にしても行動の規範が世に入れられ失策の天保の改革に携わる父親のしりぬぐいのような展開では整合性もない。あと2作となったがじり貧か?
2021/01/23
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