招かれざる客 新装版 (光文社文庫 さ 3-107 笹沢左保コレクション)
招かれざる客 新装版 (光文社文庫 さ 3-107 笹沢左保コレクション) / 感想・レビュー
セウテス
笹沢左保氏デビュー作品。〔再読〕前半を某週刊誌に掲載された犯罪レポートの全文、後半を警視庁警部補倉田の手記による上申書という、ミステリとしては珍しい形が特徴だ。前半で犯罪の全容、容疑者死亡による捜査終了が描かれ、後半でミステリの推理謎解き真犯人探しとなる。暗号、密室、アリバイくずし、消えた凶器そして動機と、推理するには豪勢な本格コース。幾重にも張り巡らされた犯人の罠を一つ一つ打ち破り、対面した時の犯人の顔はどの様であろうか。謎としては少々古典的になってしまったが、推理してたどり着いた景色は絶景である。
2019/04/10
ホームズ
暗号解読、消えた凶器、謎の動機、アリバイなど色んなトリックが使われていて飽きないな~(笑)事件の流れを追った1部と刑事が解決に向けて動く2部という構成もいい(笑)後半の謎解きが少し駆け足になった感じがあるけど全体的には満足な作品。昭和な感じの雰囲気も好きだな(笑)
2013/02/19
coco夏ko10角
著者デビュー作。笹沢さんの作品色々読んだけどそういえばデビュー作読んでないぞ、と手に。途中までは報告書小説風という感じで、後半刑事一人の頑張りで真相に近づいていくの面白い。トリックは今となっては、だけど六十年以上前の作品と考えるとうまく使ってつなげてる。一番時代を感じたのは〈ラーメン三十円〉すごい。
2021/12/13
はんげつ
ひたすら情報の羅列ともいえる前半は好みが分かれそうに思えるが、いやいやさすがの筆力、退屈させません。死亡した犯人の容疑がちょっとした偶然の発見によって否定された後、新たな容疑者が芋づる式に浮かび上がり、機会・手段・動機に関わる五つの壁に一人の刑事が挑戦していく過程は手に汗握る(みんなこういうの好きでしょ?僕も好きです)。盛りだくさんな反面、個々のトリックは現代では小粒なものに映るかもしれない。むしろタイトルにも関わる動機の部分がそれらをカバーするように全体をうまくまとめている点を評価したい。
2019/05/30
えっ子
読んだ、面白かった。日本の古いものにはありがちなのか? 一人の人間がビンビン怪しい。謎が少しずつ解けていくのは快い。最後の有栖川有栖のコメントも嬉しい!!!
2018/01/14
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