誰よりもつよく抱きしめて (光文社文庫 し 31-3)
誰よりもつよく抱きしめて (光文社文庫 し 31-3) / 感想・レビュー
相田うえお
★★★☆☆ 当方、作品内にあった事と同じことを子供の頃にしてました。。雨上がりの朝、うえおは家の庭で背中にお家の無いカタツムリを見かけました。「なんでお家がないのかなぁ?」と母親に言いました。(小さなうえおは純粋な心を持っていました)「背中にお家が無いときは、かわりに塩を乗せるのよ」「はーい!」(素直なうえおでした)うえおは持ってきた塩を背中にサラサラと乗せました。「洋服だけ脱いで何処かにいっちゃったよ」「探さないで下さいってことよ。」「うん」「いつまでも遊んでないで朝ごはんよ〜」「はーい!」(童話蛞蝓)
2016/10/25
machi☺︎︎゛
純愛物語。登場人物がみんな不器用で素直すぎる。唯一早智子の生き方には共感できた。純愛物は単純に感動できる歳は過ぎたのかなーと笑。読みやすい文章でサクサクは読めたけど、それ以上でもそれ以下でもなくっていう感想。
2018/10/21
遥かなる想い
『忘れ雪』『ある愛の詩』に続く純愛三部作。登場人物のすべてが純粋で最後は 涙が止まらなかった。水島月菜と夫・良城の夫婦の 物語。異常な潔癖症の良城と月菜には 何年もの間、肌の触れあいもなく、心のみ で繋がっているが、そのことが申し訳ないという 呵責の念となり、身を引こうとする。 青年・克麻の立ち位置も定番だが、 誰もが相手のことを思い、自責の念に 駆られるという展開は、悪意の塊にあふれる 今の小説群の流れの中ではとても新鮮に読める。 童話の話とうまくクロスさせながら、最後は心が浄化されたような物語だった。
2013/07/14
ワニニ
夫婦間の純愛!?限りなく昼ドラちっくな…ファンタジーな…、しかしテーマと心の葛藤はリアルで、妻の揺れ動く内面など身につまされる。童話作家の夫が描く話と彼らの気持ちを絡めた、恥ずかしい程にピュアな装いもプラスに。意外や一気に読まされた。が、突っ込みどころは満載。自責の念に駆られた夫が常に妻のことを思うのは評価できるが、再生と言っても、精神的繋がりだけで克服出来るものか?この先、欠けた部分を補った所に綻びは出ないか?常に耐え、時に我儘を言うけれど最後は戻ってくる、男の理想の可愛い妻設定、理屈はナシの話だけどね
2015/10/16
ちょこまーぶる
読後はホッとした一冊でした。だけど、この話のような結末って・・・と思うと、小説だからだよねというちょっと冷めた自分がいるんですよね。話としては、愛する人に対して相手の状況を理解したいという想いで考え続けて、一度は離れ離れになっても、また出会うという純愛な話でした。恐らく、この話を読みながら月菜の心の動揺に共感して涙しながら読み進めた人も多いと思いますが、僕はそこまで共感はできなかったんですよね。男だからですかね。でも、読後はホッとしたように「良かったなぁ」という想いで一杯でした。自分の感情も揺れ揺れです。
2019/11/26
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