エデンの命題 (光文社文庫 し 5-37)
エデンの命題 (光文社文庫 し 5-37) / 感想・レビュー
KAZOO
島田さんのまるっきり異なる分野の本です。ミステリーの一環と言えないこともないのですが、旧約聖書や生化学についての話が中編2本立てということで収められています。よくこのような分野まで勉強されているなあと感じます。一種の実験小説的な気がします。コミック仕立てにするとわかりやすいのかもしれません。
2016/03/03
gonta19
2008/11/18 7&yで購入。 2014/7/26〜8/1 「エデンの命題」と「ヘルター・スケルター」の2編からなる中編集。ここのところ島田氏が取り組んでいる、分子生物学や医学の成果を取り入れた内容。「アトポス」あたりからだったと思うが、あまり成功しているようには思えないなぁ。そういう部分のおどろおどろしさだけを強調しているようで...
2014/08/01
キムチ
岩波氏の本からスピン…ミステリーファンには人気ある彼だけど私にはイマイチ。表題とヘルタースケルターが入っている。「エデンの…」はアスペルガー症侯群がテーマ。10年前の知識だから、些か誤謬はやむえないとしても良く研究している。ザッカリ.カハネの手元に残された少女の謎メク手記→旧約聖書の逸話が絡み,世界支配の野望を目する一族…ユダヤ人の闇が姿を現すが。風呂敷広げすぎじゃあ?最後にプシュ~と言う感じ。「ヘルター」は脳科学の知識が独り歩きし過ぎで…此方は筋を追うだけ。何れも、「サスペンス傑作!」の謳い文句は?
2016/02/20
Tetchy
島田氏の提唱する21世紀本格というのが未だ実体を伴わないように感じるのは私だけだろうか。彼の提唱とは、本格ミステリは密室や怪物の成した業としか考えられない不可能状況、アリバイ工作に拘泥ばかりしては衰退する一方なので、これからは脳に焦点を当てるべきだという示唆である。未知なる分野である脳にはこれからの幻想的な謎のアイデアに満ちているというのだ。しかしこれは本格ミステリ作家に対する創作の示唆である。読者はその作品で敷衍される新知識に対しては無知であり、単に専門的な内容の授業を受けているだけに過ぎないのでは。
2010/04/04
あっちゃん
アスペルガーの子が主人公という事で!中編だったけど、エデンのタイトル通りガッツリ聖書の新解釈?が面白く一気に読了(笑)もう一作の方もジワジワと攻めてくる脳科学!両方とも興味深い、私好みの内容でした(  ̄▽ ̄)
2019/05/10
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