松本清張短編全集 7 (光文社文庫 ま 1-19)
松本清張短編全集 7 (光文社文庫 ま 1-19) / 感想・レビュー
Aya Murakami
アマゾン購入本。 タイトル通り全体的に鬼畜登場人物多め。あ…、松本清張作品ってそもそもそういう作品だったか…。 点はもちろん線のないただの点。今も実在する某大物野党に潜入して内部の女性を食い物にした挙句情報を吐かせる、我が子を使いパシリにする、詐欺泥棒をする文字通り鬼畜な男が警察の暴露ネタをもって主人公のもとに現れる。さて、男の言うことは真実か?警察に使いつぶされて鬼畜になったのか元から鬼畜だったのか?暴露ネタも含めて真偽不明。ある程度事実も含むのだろうが。
2024/09/05
さらば火野正平・寺
松本清張の短編集のすごいところは、いわゆる、世間一般で言うところ(24時間テレビ的な)の「感動」が無いところだ。1冊読むと、この世は神も仏も無いのだなとすら思わされる。それもある意味感動なのである。こんな良いことが無い松本清張の世界に比べれば、現実はまだ優しいのかも知れない。現代ものの外に、歴史時代小説も混じっているが、武士なんて何にもカッコ良くない。武人をカッコいいと思うのは、もう終わりにしたいものだ。みんな、自分を取り巻く世界の型に当て嵌めてしまうと、簡単に出られなくなってしまう。みんな平気で不自由。
2024/08/06
KAZOO
やはり若いころにかなりな苦労をしているからでしょうか?清張という人は本当に人間の奥底に隠れている怨念などを題材にして傑作をものにしていると思います。特に「鬼畜」は昔から何度も読んでいるのですが、人間のどうしようもなさを描ききっていると思いました。やはり社会派ミステリーの大家ですよね。
2014/11/29
とろとろ
ライフワークのごとく読む。清張短編全集その7巻目である。帯には「凄惨にして哀切」とある。7編の短編の中で、やはり「甲府勤番」と「鬼畜」が光った。「鬼畜」は後にある清張自身の解説で実際にあった話だということである。まさに帯にあるとおり恐ろしいほど陰惨な話だった。
2015/09/08
ユウユウ
だいぶ前に読んでいたようで、ほぼ初読。 表題作「鬼畜」読了。
2022/08/24
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