七夕しぐれ (光文社文庫 く 13-1)
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七夕しぐれ (光文社文庫 く 13-1) / 感想・レビュー
相田うえお
★★★★☆ 仙台が舞台です。小学校の頃を懐かしく思い出してしまうような始まりなんですが真ん中あたりで若干唸る展開になり後半はハラハラ展開へと変化し、最後に何とか無理に締めたような?とっ散らかったままのようにも感じ少々引っかかりが残るんですが、この作品を読んで強く思ったことがあります。子供の模範となり正義を語る事が出来る大人,恥じない行ないをしている大人,正しい事,やってはならない事の判別とそれをきちんと実行できる大人が今の日本にどれほどいますでしょうか?まあ、自分もですが。。「ならぬ事はならぬのです」
2016/06/02
扉のこちら側
初読。転校先の学校で、近所の二人の児童が疎外されていることに気づく主人公。次第に江戸時代から続く部落差別が明らかになる中、少年は正義を探し始める。昭和30年代の仙台の雰囲気が舞台設定としてよい。
2013/06/05
KEI
読後感がとても良かった。小5の主人公・僕(岩渕和也)の視線で描かれた濃密な数ヶ月の物語。転校先で思いがけず知る、差別、偏見に少年らしく立ち向かうカズヤ、マサヒロ、マオミの正義感に頑張れ!と応援したくなる。彼らの企みがどの様に進むのか、ドキドキしながら読んでしまう。淡い恋心も織り交ぜ、さすが熊谷さんだと思った。彼らにアドバイスする沼倉のおんちゃんや安子ねぇの大人の存在も魅力的だった。自分の子供の頃は?とふと思い浮かべてしまう。カズヤのその後の続編もあるらしいので是非読みたい。
2020/02/04
ぶんこ
差別の問題は深すぎて、触れるのが怖いというのが、正直な気持ちです。 小学5年生だからこそ立ち向かえたという部分もあるのかな? お父さんの丸印がいいですね。
2014/08/19
トラキチ
再読。本作は和也シリーズ三部作の第一作にあたる。今回作者の自伝的小説とも言える本作を改めて読み返してみて作者の故郷仙台をこよなく愛する気持がひしひしと伝わってきた。 通常は小学五年生の男の子が主人公の話となれば、ほろ酸っぱい成長物語という物語が用意されていると思われがちであるが、作者は容赦なく大人が目を背けているというか関わらずにおこうとしているシリアスな問題を主人公に投げかける。
2015/12/06
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