燦めく闇 (光文社文庫 い 31-31)
燦めく闇 (光文社文庫 い 31-31) / 感想・レビュー
Bugsy Malone
昏い。水底の深淵の冥さ、洞窟の深奥の暗さ、深い深い森の奥の暗闇。舞踏会があろうとも、劫火にまみれ異形な物が騒ごうが、どの作品にも騒音の無い、しんとした昏さを感じる。眩暈を覚え、堕ちて逝く。
2020/08/13
いつでも母さん
図書館で、え~スラムダンクの井上 雄彦さん、小説もかくのね?って。・・だから思い込み激しいオバサンは嫌われるのだなぁと。お恥ずかしい限りの巻。しかも、その内容はわたしの苦手なゾーン・・13からなる短篇集でサラッとと読了。なんとか読了。意地で読了。やっぱり無理!お薦めはしないし再読も無い。が、この世界観、お好きな方もいるんだろうな・・この後はお口直しにカラッとスカッとの本があと少しだ~(笑)
2015/03/01
ふくしんづけ
「赤とグリーンの夜」「白い雪姫」「海の蝙蝠」「沈鐘」「クリープ・ショウ」「青頭巾の森」「北へ深夜特急」お気に入りはこのあたり。異国の菓子玩具について描いたかのような言葉の見栄え。怪奇なのにむしろクリスマス。一話目は本当にクリスマスだが、作者の筆致のなせる技。比喩が多いようにも思ったが、現実のヴェールが剥がれ幻想が侵食する世界観が、よく出来ている。異形への恋慕が大きい。異形であるがゆえ、悲しく、寂寥感が襲う。小説としての省略所をわかっており、短く読みやすい。これぞ短編の名手。「青頭巾の森」は少年の話がツボ。
2021/07/24
リョウ
ホラーの大家。文章がまるで北原白秋のような言葉の洪水で、耽美なゴシックホラーだった。人魚姫モチーフのお話がお気に入り。
2015/07/21
𝕲𝖊𝖓𝖊𝖘𝖎𝖘𖢲
初めて手に取ったのは確か中学生頃。その時から何度読んだかわからない位大好きな一冊。ここまで本一冊に固執した事が無く、この本が持つ魔力と抜け出せない心地良い闇がとても恐ろしい。一つ一つの話が陳列棚に並んだ怪しくも美しいオブジェのようで、それを蒐集した一冊、というよりは一部屋がこの本である。是非私も蒐集され収まりたい。
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