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密室キングダム (光文社文庫 つ 12-12)

密室キングダム (光文社文庫 つ 12-12)

密室キングダム (光文社文庫 つ 12-12)

作家
柄刀一
出版社
光文社
発売日
2010-01-13
ISBN
9784334747107
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密室キングダム (光文社文庫 つ 12-12) / 感想・レビュー

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つたもみじ

南美希風シリーズ第四弾。文庫で1240頁という長篇。長かったので数日掛ったけれど、面白かった。伝説的な奇術師・吝一郎の復帰公演が、そのまま最初の事件…三重密室へと繋がり。そこから冗長さの欠片もなく次から次へと事件が起きる。密室、密室、そして密室。その全てが一つの舞台のように装飾的。機械的に密室トリックを崩せば、同時に心理的なトリックに陥る。真犯人に関してはチラッと頭を過っていたのだが、著者の目眩ましにまんまと嵌ってしまった。伏線もキッチリ回収してあり大満足な一冊。密室モノ好きさんには全力でオススメしたい。

2015/09/09

ダークスター

1240貢、長かったですが、最後まで楽しめました。他の南美希風シリーズも、是非とも読んでみたい。

2017/12/17

浅木原

あらゆる意味での物量で読者を無理矢理ねじ伏せる無慮1200ページ。個人的に何にねじ伏せられたかというと、第一の密室の構図が作品全体の構図と重ね合わせられることで、「あの真相」が成立してしまうという事実。どう考えても100%脱力するはずのものをこの暴力的物量の長編の真相に設定して1200ページ読んだ読者を納得させようという暴挙、そもそもやろうとした時点で正気の沙汰ではないし、納得させられてしまったので降参するしかない。「納得するしかない反則」というこの逆説的構図が最大のトリックだ。参りました。

2017/06/26

73番目の密室

長い、長すぎる…と読んでる最中は只管呻いていたが、解決編の見事さで全部水に流したw題名に違わず5つの密室事件が登場する本作、しかしトリックそのものよりも「どうして密室が出来たか」というその理由や動機に重きが置かれている。最初の4つは理屈が強引過ぎたり図がイメージしづらかったりで辟易しかなかったが、最後の密室トリックには目から鱗。やっぱりこういうシンプルに読者の盲点を突く密室が好き。旧家で起こる大仰な惨劇の数々は古き良き戦後ミステリを彷彿とさせ、密室よりこちらの雰囲気を前面に押し出した方が良かった気もする。

2015/10/13

yucchi

長かった‼︎‼︎読み終えた達成感は半端ない。初めて文庫本見た時、あまりの分厚さ(約4.5cm)に爆笑した。題名に違わず、密室密室また密室。一つの密室が他の密室トリック解明に影響を与えるので、どの手がかりを信用して良いものか...。トリック解明時にもう少し図解が欲しかった。真犯人が明らかになった時には「そりゃないわ〜」と思ったが、確かに伏線はある。 面白かったので伏線を回収しながら再読したいけど、これ再読するの相当気合い入れないとな。第8回本格ミステリ大賞の候補作だが、この年はレベルが高かったと思う。

2014/04/17

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