恋する組長 (光文社文庫 さ 21-7)
恋する組長 (光文社文庫 さ 21-7) / 感想・レビュー
しんたろー
笹本稜平さん初読み。読友さんたちの評判が高かったので、期待値が上がってしまっていたのか...う~ん...思っていた程は楽しめなかったのが正直なところ。金に目のない探偵が、ヤクザや刑事からの依頼に奮闘する6作の短編集はテンポの良いユーモアハードボイルドになっているが、解決が御都合で終わっている事が多いのが引っかかったし、笑いのツボが自分には合わない事も多かった。登場人物のキャラも漫画っぽく感じるのは何故だろうか?きっと好みの問題で、たまたま合わなかったと思って、評価が高い受賞作の『時の渚』を読んでみよう。
2020/06/05
chiru
最高に笑わせてくれた極上のハードボイルド❗❗ 主人公の探偵“おれ”の得意先はTHEヤクザ。愛犬探しの組長の「ワン公と呼ぶな。ベルちゃんと呼べ」が笑撃的😃 ゴリラ顔の悪徳刑事からは愛妻の浮気調査を。恋する少年に転じた組長には恋のキューピッド役をやれと脅される探偵。警察や極道では持て余す事件を、上手くさばくのが探偵の腕の見せどころ。主人公たちの絶妙な会話が抱腹絶倒‼ 声出して笑っちゃう‼ どの話もしんみりするものが残り、優しい気持ちになれました❗ 電話番の由子が見習いたいほど超いい女だった☺❗ ★5
2020/05/19
aki☆
探偵が主人公の6話連作短編集。顧客はヤクザの親分衆や刑事で、愛犬の捜索に愛妻の浮気調査、果ては恋のキューピットまで無理難題も押し付けられる。相手が相手だけに脅され命を懸けて…という定ではあるけど緊迫感は皆無で、笑いもあり軽快なテンポでサクサク読めて面白い。探偵も切れ者だから、泣き言を言いながらも毎回どう遂行するのかどう切り抜けるのかワクワクさせてくれる。軽く読めて楽しめる一冊だった。
2020/07/22
ずっきん
最近、読友さん達が次々と登録してるし、なんつってもタイトルが気になって手に取った探偵物。キレッキレの探偵と尻軽の電話番が、ヤクザや悪徳警官からのくっだらない依頼を狡猾に捌いてく。硬派で大マジメな文章で綴られる、洒落たレトリックと軽妙な会話に、ブロックのバーニーやケラーさんシリーズを思い浮かべる。かぁーっ、たまらん。大好物。周囲のキャラ立ても、オチの捻りも秀逸。これだけ上手い作家さんなので、最後まで探偵の顔が見えてこないのは計算なんだろうなあ。続編では見えてくるかな?と即突入する。積んでてよかった♪
2020/06/02
タイ子
笹本さんと言えばハードボイルド、警察小説、山岳小説とちょっと硬派な男くさい作品と思いきや、こんなユーモア作品も書かれるんだと興味と驚き。主役の探偵は何の因果か顧客の大半が暴力団の組長ときた。恐いけど断れないのは成功報酬のデカさ。事件が起こると出てくる刑事の通称ゴリラ。コイツが袖の下なぞ平気で受け取るとんでもないヤツ。殺人事件に組長の愛犬の失踪事件、果ては組長が恋した女性の相手が…むむっ!だったり。事件解決のオチまで笑えてスッキリと6つの短編集。笹本さんのジャンルの広さを知った。
2019/03/26
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