抹殺 (光文社文庫 あ 33-9)
抹殺 (光文社文庫 あ 33-9) / 感想・レビュー
hanchyan@だから お早うの朝はくる
再読。とりあえずは、この連作短編集のレギュラー登場人物を紹介してみよう。社会福祉法人の代表にして生臭さ坊主の黒田龍犀、緩徐進行性の難病を患う車椅子の画家宮崎一晃、一晃の「ヘルパー及び愛人」垣本篤子。…と、まあ、これだけでピン!ときた方とはうまい酒が飲めそうだ(笑)。読んでて、クスっとしたりニヤリとしたり、思わず眉間にしわが寄ったり息をのんだり、鼻の奥がちょこっとだけツンとなったり「くは~」となったり(笑)、自分でもなんだかわからない怒りに襲われたり、留飲を下げたり。そんなエンタメ短編集。好き。
2018/11/23
みすまりも
安楽椅子探偵…じゃなくて車椅子刺客人!短編集だから読みやすいし、ひとつひとつの事件の背景設定も上手いのに、残念ながら主人公のキャラにいまひとつ共感できない。というか馴染めないのがなんとも惜しい。もう少し主人公の心情表現があったら良かったのに…もし続編出るなら、そこらへんを期待したい。
2013/08/19
zazo嶋
なんとも現実味のない殺し屋の活躍する不思議なハードボイルドタッチの短編連作。現実味がない分ファンタジックというか、お伽噺というか...。現代における「必殺仕事人」。小説版「ブラック・エンジェルズ」のような悪党どもに制裁を加える車椅子の画家「宮崎」。彼はゆっくりと全身が麻痺していき、十年後には寝たきりになるという難病を抱えた殺し屋。だがその超絶的な腕前と車椅子を武器に、時には非情に、時には人間味ある制裁を加えていく。決して悪い意味ではなく、男性向けのゴシップ週刊誌に劇画コミックとして連載されてそうな世界と程
2010/08/09
MATHILDA&LEON
車椅子の殺し屋、という設定が奇抜。ただ、内容が濃すぎて、主人公の存在が薄く感じてしまうのが残念。話自体は面白く、短編集みたいになっているので、読みやすい。
2013/10/04
tnyak
難病を抱え車いす生活を余儀なくされた殺し屋を主人公とする連作短編。設定やストーリーは現実離れしているけれど、東さんの筆力ですいすいと楽しく読み終えることができました。榊原健三シリーズとは異なる趣の作品で、シニカルなムードが漂うところが気に入りました。
2018/05/10
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