地獄篇三部作 (光文社文庫 お 9-14)
地獄篇三部作 (光文社文庫 お 9-14) / 感想・レビュー
Z
これを現代の作家やってほしー(他力本願)。特徴は、主人公の知性が光る膨大な引用癖(これ凄いですよ)。と、くだらない環境や人物を笑い飛ばすパロディなり風刺の意識。戦後の文壇の党派性を否定し、孤独のなかでも力強い主人公の様は大西巨人の孤高と重なる。戦争時の軍隊を風刺した『神聖喜劇』読もうか迷い、この本取ったが、これは神聖喜劇読まないと
2017/03/05
きいち
神聖喜劇に続き大西巨人のものが読みたくなって手に入れた。不思議なのが、戦後派や第三の新人的な題材なのに、全くそうは感じないこと。笑熱地獄の名前パロとかいただけない限りだし、作中作の主人公は東堂になれなかった東堂で暗すぎるのだけれど、でも、何とはなしのドライさ、あっけらかんさは決して粘着質な「私小説の私」のものではなく、現代的な主体批判になっているように思えた。
2012/10/04
悸村成一
再読かも知れない。しっかし、晦渋な文章もさることながら、細部・展開・テーマに至るまで、要領を得ず理解しにくい。……原民喜らしい人物は登場しない。 107
2014/12/08
satohachi
密度の濃い文章に浸った。
2010/09/19
カラシニコフ
作家や雑誌名のパロディがあって面白かった。面白かった。やはり文壇や出版界って、異様な気がしました。第二部が中心なのかな、と思いました。
2021/04/12
感想・レビューをもっと見る