江戸迷宮 (光文社文庫 い 31-35 異形コレクション 47)
江戸迷宮 (光文社文庫 い 31-35 異形コレクション 47) / 感想・レビュー
眠る山猫屋
再読。やっぱり時間を経て感慨は変わるもんだなぁ。編者の一作を除いて現代には一切及ばないという〝潔い〟アンソロジー。 前回もお気に入りだった平谷美樹さん『萩供養』が凄い響いたので、シリーズを読破する決意を固めて密林へ。十年以上前はまだ一作目も書かれていなかったのね。他にも良作揃いで、グロは低めだが日本の怪談らしく、しっとりとした因果応報譚。藤水名子さん『闇に走る』のニンジャアクションも良かった~!忍者どうしの葛藤も異端の愛も、切ないぜ。 【日本の夏は、やっぱり怪談】
2020/08/06
眠る山猫屋
普段よりやや控え目な印象、でもそれがほんのり上品にも感じられて。 花魁の周りで起きる怪異を辿る『萩供養』が良かったなぁ。必ずしも祟るわけではない霊異のあらわれ。他に気になったのは『笹色紅』の美しさ、『闇に走る』の滑稽さ。平山夢明さんの怪談もなかなかいい味でござんした。
2011/08/24
ナチュラ
井上雅彦監修のアンソロジー《異形コレクション》シリーズ 今回は江戸時代。 時代物の怪奇ホラーを19人の作家が描く。 新しい作家との出会いもあり、十分楽しめました。 平山夢明、加門七海、、皆川博子ほか。 倉阪鬼一郎『常世舟』、タタツシンイチ『風神』、森真沙子『信定公始末』が印象深かった。
2015/06/29
Eiko
異形コレクション2冊目。もう読まないかもしれないこのシリーズ。「萩供養」がお気に入り。井上雅彦さんの前書きに翻弄されるので、こういった形の短編集はワタシには向かない。そういえば、今日は子供の日。「泡影」が悲しい。小さいころ、お化けを見た。空き地になっている家の門柱の上に赤いちゃんちゃんこを着た子が座っていた。お化けと信じて疑わず50年以上を過ごしてきたけど、あれは何だったんだろう。
2018/05/05
3月の読書猫
時代物、特に江戸の物は比較的苦手分野なのですが、異形コレクションと言うことでチャレンジしました。 以前読んだ異形コレクション何冊かと読み比べますとグロさはあまりなく、情緒が漂っております。 好きな話は「雛妓」「常世船」「彫物師甚三郎首生娘」「風神」「ぐるりよーざ いんへるの」です。
2021/12/18
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