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ちいさな王子 (光文社古典新訳文庫)

ちいさな王子 (光文社古典新訳文庫)

ちいさな王子 (光文社古典新訳文庫)

作家
サン=テグジュペリ
野崎歓
出版社
光文社
発売日
2006-09-07
ISBN
9784334751036
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ちいさな王子 (光文社古典新訳文庫) / 感想・レビュー

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ナマアタタカイカタタタキキ

生きる上で避けられない孤独、そして愛や命について。大切なものを見失った人達が心に築いた、それぞれの小さな世界を巡る旅。彼らの姿は、忙しない日常や、様々な義務や不安で消耗してしまった大人そのもの。“たいせつなもの”の中には、心地良いだけではないものも含まれているので、生きる為にいっそ振り返らず忘れてしまったりする…生きる上で大切にすべきもののことを。だからこうして時折、私の中の宇宙にありながら、もう手が届かないところへ行ってしまった星々を想う。見つめるだけで涙が滲むほど儚げな、その美しい光を忘れないように。

2020/04/14

molysk

あまりにも有名なこの作品を、いい年をした大人が読むのは気恥ずかしい気もしたが、読んでみて良かったと思う。王子が大好きな、とても大切なバラ。でもバラの何でもない言葉に傷ついた王子は、どうやってバラを愛したらいいかわからず、旅に出てしまう。旅先でキツネが教えてくれたこと。時間をかけてきずなを作ることで、バラは王子にとって特別なバラになっていた。王子はバラに責任がある。そして、心で見なくちゃ、物はよく見えない。大切なものは、目に見えないんだよ。多くの大人が忘れた子供のころのこころを思い出させる、不朽の名作。

2020/03/01

けいご

ル・プチ・プランスの色んな翻訳を読み始めて5冊目★今までで一番心と本の距離の遠い一冊だった...。理由はタイトルの「ちいさな王子」の影響ではなく(星の王子さまの「星」は捉え方次第で装飾的になってしまう事に関しては同意するけど)、文中の言い回しによって本来の意味が薄れてしまっているところが入り込めない原因かな〜。でもお陰で「言葉の意味に的を絞るよりも言葉外側の輪郭が実は大切な本なんだ」って事に改めて気づけたそんな一冊でした★

2021/01/31

Shintaro

再読。今回は光文社版にしてみました。人生も折り返しに入った僕が今回得られた印象は、今までよりも遥かに厳しいものだった。すなわち「人生は、孤独な単独飛行」だというものである。家族や、仲間たちも編隊飛行をしている僚機である。寿命という燃料が尽きれば、編隊を離脱するしかない。それだけに、バラやキツネ、不時着中に出会った飛行士と少年(あえてこう呼ぶ)の出会いは、貴重なのだ。そして他の星に住むエキセントリックな住人は、他人なのである。『人間の土地』や『夜間飛行』に込められたエッセンスのみを蒸留した珠玉の一作である。

2015/10/05

ニッポニア

いろんな役で楽しむ名著。以下メモ。花はそこで口をつぐんだ、何しろ元は種だったんだから、他の星なんか知っているはずもなかった。酒を飲む恥ずかしさを忘れるために、酒を飲んでいるのんべえ。ビジネスマンは永遠に星の数を数え、紙切れの上に書いて引き出しにしまって、鍵をかける。僕はね、触った人を元の土に返してあげるんだ。自分のいるところが気に入っている人間なんていやしない。版権消失に伴い、新訳ラッシュに。タイトル訳の天才的なネーミング。不思議なものに対する感覚がみなぎっているため、年少の読者たちの心を捉える。

2024/05/12

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