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アンナ・カレーニナ 1 (光文社古典新訳文庫 Aト 3-2)

アンナ・カレーニナ 1 (光文社古典新訳文庫 Aト 3-2)

アンナ・カレーニナ 1 (光文社古典新訳文庫 Aト 3-2)

作家
レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ
望月哲男
出版社
光文社
発売日
2008-07-10
ISBN
9784334751593
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アンナ・カレーニナ 1 (光文社古典新訳文庫 Aト 3-2) / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

意外と閉じた世界で起こる不倫劇。まず、アンナの兄の不倫に対し、夫への憎悪を抱くドリーに共感。また、妻の変化に薄々と気付きながらもカレーニナ氏がアンナといる時には必ず、第三者もいる様にしたという描写に、私の親が離婚寸前にまでいった時は第三者を介さないと話す事も出来なかった時を思い出し、何処の国でも一緒なんだなと思う。望み過ぎた自尊心の為に傷ついたキティの友人となり、同時に心の師となったワーレニカは本当に素敵な大人の女性であり、惚れ惚れします。そして自然に感動する田舎貴族のリョーヴィンの瑞々しい感性が好きです

2017/03/22

アン

有名な冒頭の一文を初めて読んだのは学生時代。その時はアンナより、若く純粋で安らぐような笑みを浮かべるキティに惹かれた気がします。第1巻では当時の貴族社会の様子が、都市と農村の生活背景の違いを通して描かれ、華やかな舞踏会などは社交界の雰囲気が伝わる一方、白樺のある猟場の情景描写が美しく印象的。美貌で優雅、息子への愛情溢れるアンナと自尊心が強いカレーニンとの夫婦関係。アンナに心奪われるヴロンスキー、凛々しく落ち着きのある優しい心の持ち主リョーヴィン。登場人物たちの心情を丁寧に読んでいきたいと思います。

2020/11/06

たかしくん。

望月訳で再読、兎に角、良く作り込まれた小説です!「幸せな家族は~」の有名な冒頭からアンナが登場するまでの約150ページですが、ここが抜群に面白い!オブロンスキーという、軽薄でお調子者だけど憎めないアンナのお兄ちゃんがここまでの主役となって、長い物語の導入部を、上手く運んで行きます。それだけでも読む価値あり、とは言い過ぎ?(笑) もう一つ、当時のブームの反映か、汽車が要所要所でしかも写実性豊かに登場する点が、新たな気付きですかね。勿論この後、アンナとリョービンを軸とした、2組のカップルの物語へと進みます!

2017/07/14

Willie the Wildcat

恋愛・結婚観も時代を反映。保守vs.革新の象徴であるリョーヴィンとアンナ。恋愛も生き方も好対照。親族、社交界といった他者の思い・距離感も、絡んだ人間模様も、嵐の前の静けさという感じ。時勢を反映した駅の出会いと別れの場面も印象的。一方、運命の出会いというのは理解するも、久しぶりのセリョージャとの再会に”失望”とは・・・。愛は盲目なりを体現か。ワーレニカとの出会いが転機となり、真の愛に気づいたキティも帰国。アンナも同様の気づきを踏まえて一歩踏み込む。荒れる第二幕へ?!

2016/05/25

うののささら

ウクライナ戦争でちょっと気になっていたトルストイ。日本はまさに明治維新。日露戦争は次の世代の話の革命前の貴族の時代。トルストイの生きた時代、ペテルブルクの上流社会はまるで平安時代のフジモン源氏物語の世界。高潔な先祖をもつ貴族の破滅的な恋愛。高級官僚夫人のアンナカレーニナと将来有望な若き武官ブロンスキーの不倫が話の中心。ロシアの不安な世相と社会心理。ひとつの家族のもめごとから貴族全体の問題へと展開していく。やっぱり文豪はすごいな。人間関係がやな予感しかしない展開。すごい小説です。

2023/09/24

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