グレ-ト・ギャッツビ- (光文社古典新訳文庫 Aフ 6-2)
グレ-ト・ギャッツビ- (光文社古典新訳文庫 Aフ 6-2) / 感想・レビュー
ハイク
村上春樹は影響を受けた3つの本の一つだと言う。1920年代の米国が発展し輝いた時代であった頃を背景にしている。語り手はニックであり、主人公はギャッツビーである。物語はギャッツビーが金儲けしてニューヨーク近くの保養地に豪邸を持ち度々大勢の人を招いてパーティーを開いている。たまたま隣に住むニックも参加し友となった。後半では事件が起こるという筋書きであるが、そんなに面白い印象は感じなかつた。ただ冒頭と締めくくりの数頁の文章は名文だという。翻訳文なので名文かどうかはわからないが、文章からすると感じは分かる。
2017/12/02
ミッフー
題名でもあるギャツビー、彼は語り手である私ニックを通じて語られる隣人であり、第三章にしてやっと登場💦ケネディ一族が株の空売りにて巨万の富を得て大富豪となる1929年世界大恐慌の数年前、アメリカ東部地区の華麗なるブルジョワ族のバブリーな物語✨と思いきや、既に大富豪夫人となった昔の恋人を再び振り向かせる為、マネロンにも手を染め成り上がり金持ちになり、しかし恋人奪回とまで行くことなく誤認により射殺されてしまうギャツビー😩彼の一途な想いとブルジョワ批判を綴った一風変わった恋愛小説でした👍嗚呼、疲れました😅
2019/07/29
ナマアタタカイカタタタキキ
果たして彼は“グレート”だったろうか。ただ想い人のために、犯罪に手を染め富を築き、家の場所を調べては入り江の向こう側に見えるプール付きの大邸宅を購入、そこで夜な夜な盛大なパーティーを繰り広げ、関心を引こうとする。こんな行動を取りながらも動機は純粋な恋心のみだが、肝心の相手はただただ強かな女だった。そして全て消えた。思わず笑ってしまうような虚しさだ。裕福な人々の虚飾に塗れた乱痴気騒ぎの描写は新鮮だけれど…私は陳腐な物語以上のものは感じず、他の人が名著だと絶賛するような何かを読み取ることができなかった。残念。
2020/04/23
harass
「テヘランでロリータを読む」に触発され、十数年前以来の再読、内容をほぼ忘れていて、手持ちのこの訳で読む。あまり面白く思えないままに読み終えてしまった。巧みな比喩やさりげない描写説明などはなかなかと思うが、おセンチで通俗すぎるように感じるのだ。もともと春樹作品が苦手、面白く思えないのがそう感じる原因の大部分かもしれない。解説などを読むと気が付かなかった箇所があり、いつか再読が必要かなと。とりあえずレビュを閉じる。
2018/06/22
どんぐり
ニックが語るギャッツビーの物語。主たる登場人物は語り手のニック、トムとデイジーのブキャナン夫妻、ジョーダン、そしてギャッツビー。彼はグレートでもないし、華麗でもない。成金はいかに悲劇に見舞われたのか――同じような趣向の『アメリカの悲劇』の小説をもじれば、これはアメリカンドリームを体現しようとした『ギャッツビーの悲劇』といってよい。一代で成金となり物質主義を装った男が、プール付きの豪邸に住み夜な夜なパーティを開きデイジーを追い求めていくなかで、富裕層の連中に裏切られる物語である。彼のディジーへの愛は打ち砕か
2017/08/10
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