悪霊 (1) (光文社古典新訳文庫 Aト 1-11)
悪霊 (1) (光文社古典新訳文庫 Aト 1-11) / 感想・レビュー
優希
ドストエフスキー後期の代表作。序盤が長く、苦心しましたが、途中から面白くなり引き込まれていきました。大きなストーリー展開はありませんが、奇妙な「友情」が生み出した奇怪な事件と暗い波乱の予感を感じさせます。この先、どのような騒動が起きるのか期待しますね。無神論という悪霊に取り憑かれた人々の行く末をじっくり味わいたいと思います。ドストエフスキーの思想が強く反映されていくのでしょう。
2016/11/23
榊原 香織
3巻本の1 この人は最初の100p位、グダグダと面白くない話が続くことが多い気がする。読者を篩にかける気か? 巻末解説先に読んだ方が良いかも。 ロシア人の名前は呼び方がいろいろあって誰が誰だか・・亀山新訳はフランス語はそのままなのが特徴的
2023/04/17
星落秋風五丈原
他レビュアーも書いている通り実際に起きた事件が元になっているということなのでてっきり「君たち!ロシアはこのままでいいと思っているのか!」「をー!!」シュプレヒコールを期待していたがなかった。元大学教授のステパン・トロフィーモヴィチ・ヴェルホヴェンスキーと裕福な未亡人ワルワーラ夫人というくっつきそうなのにくっつかなかった二人のこじらせ恋愛が次世代に影響する件が描かれる。物語には語り手がおりGと呼ばれる。ステパン・トロフィーモヴィチ・ヴェルホヴェンスキーら主要人物と親しい設定であり起こる事件について書ける。
2022/10/24
たかしくん。
「いつかは、」と思っていた作品にトライです。といっても第一部はひたすら登場人物の紹介が続きます。それにしても、メールおタク、大酒のみ、変人趣味等々、どれも変わり者で何かを起こす危険をはらんでいる連中だらけですなぁ。印象に残ったのは、キリーロフの独特な人神論の下りです。「恐怖を殺すためだけに自殺する人間がただちに神になる」、私自身もそのレトリックにはまりながらも、出された結論に背筋が寒くなりました。
2015/12/23
みっぴー
この一冊だけでは、一体何を書こうとしているのかドストの心中が全く理解出来ません。主要人物の紹介、人間関係の説明でほぼ一冊です。それでも面白く読めてしまうのは、やはりドストの凄いところ。ダメなおっさん、強気なロシア美人、皮肉っぽい若者、他者を見下すインテリ…この人達が二冊目以降、どんな風に物語を彩るのか楽しみです。
2016/11/22
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