地底旅行 (光文社古典新訳文庫 Aウ 2-3)
地底旅行 (光文社古典新訳文庫 Aウ 2-3) / 感想・レビュー
まふ
中世の大学者サクヌッセンムの秘密文書の解読に成功したドイツの地質学者リーデンブロック教授は、甥のアクセルと漁師ハンスとともに、アイスランドのスネッフェル活火山の火口から地球の中心部目指して大探検を敢行する。どんどん潜り込むと突然海が開ける。まるで地上の海のようだが動植物は古生代、中生代のものであり、地球の中心部は高熱のはずなのに涼しい。さらに地球の中心をめざすが火山活動の溶岩の穴に入り込みそこから地上に噴き出されて地底旅行は終了する。ちょっと中だるみ気味だったが全体としては楽しく読めた。G1000。
2023/07/08
扉のこちら側
2016年366冊め。【181/G1000】ヴェルヌがこの作品を書いた1860年代時点でも、地球空洞説は否定されていた。そこに着目したのだろうか、一流科学者なのに猪突猛進型のおじさんと甥のアクセル、ガイドのハンスが地球中心の旅に出る設定にしたのがおもしろい。作中でアクセルが見るタイム・スリップ的な夢の描写が面白い。高さ9~12メートルのきのこの森も童話的で行ってみたくなる。
2016/05/29
巨峰
これは、すんごく面白かった。錬金術師の残した暗号文を解読して、地球の真ん中を探る旅にでかける教授とその甥の助手、そして冷静でハードな案内人。地学の知識やアイスランドの風物も興味深く、そして地底深く驚きの真実が・・・文章を読むと映像が無理なく脳裏にうかんできて、まるで極めて良質なハリウッドの冒険映画のようにわかりやすく楽しい。150年も前に書かれたなんて、とてもとても思えない。高野優さんの読みやすい訳文も手伝って500ページ超を一気読みした。超お勧め☆
2013/09/13
優希
面白かったです。謎の暗号文から地球中心の旅に出るという発想が凄いなと。今まで前人未到だった世界を驚異的想像力で映し出された物語だと思いました。読み継がれる古典というのも納得です。
2019/09/03
sin
ハピ・バースデイ「SFの祖:ジュール・ヴェルヌ」誕生の前日に無事帰還しました。訳者はこの作品を空想と科学で分析しタイムトラベルであるとの興味深い結論に至っておりその上でSFであるとの意味づけをなされるのですが理論的に分析するあまり大切なものを見失っておられます。そうセンスオブワンダー!後に米で提唱されたこのSFマインドが150年も前のこの作品には横溢しています。即SF!◆英ガーディアン紙が選ぶ「死ぬまでに読むべき」必読小説1000冊を読破しよう!http://bookmeter.com/c/334878
2014/02/07
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