イタリア紀行(上) (光文社古典新訳文庫)
イタリア紀行(上) (光文社古典新訳文庫) / 感想・レビュー
Fumitaka
むかし岩波文庫で読んだんですが色々と忘れている部分もあるのでこっちで再読。光文社古典新訳文庫は注釈が同じページか近いページですぐに見ることができるのがいいですね。37歳のゲーテが公務を突然に放り出してイタリアへと旅立ったときの手記である。「北国」出身のゲーテには快く思えたらしく、ときどき正直に不満を述べながらも、基本的にはイタリアのドイツにない風土を褒め称えており、荒木飛呂彦先生も言った通り「上昇」は見ていて気持ちがよい。諸所で述べる自らの芸術の信念も力強い。
2024/06/20
misuzu
若いゲーテと共に、イタリアを旅行している感覚で読み進められた。ヴェネツィアやローマに関する記述が多めに感じられたのだが、それもまた楽しい。ゲーテが辿った足跡や、観賞した絵画なども載っていて、親切である。毎回、解説も充実している。ヴァイマール時代のゲーテの働きぶりを知ると、「どんだけ過重労働させるんだ!」と呟きたくなってしまう。イタリア旅行へ逃げたくなる気持ちが少し分かる。宮仕えに反対した、ゲーテのお父上は正しかったのか?それにしても、ゲーテの多才ぶりが……。彼に、苦手なものってあったのでしょうか?
2022/01/27
yokkoishotaro
大変面白かった 意外とゲーテはテンションタイプ(手紙だしそうなんだろうけど)で印象が変わった。 ナポリでのテンションがタモリっぽくてよかったし、上ではナポリがハイライトなのではないかというぐらい良かった。
2023/11/30
futhork
旅立ちの描写の新鮮なこと。数百年前ということを感じさせないというか、人文主義以降の西欧世界と、地続きの時代を、私たちも生きているんだなというような、奇妙な感覚に陥る。
2023/06/01
takataka
★★★★☆ どうしても行きたいと願っていたイタリアへの旅の記録。ゲーテの観察眼と記憶力により、読む者の想像力を刺激する。
2023/01/21
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