女性作家 (光文社文庫 し 28-11)
女性作家 (光文社文庫 し 28-11) / 感想・レビュー
したっぱ店員
買ってから改題されたものと気づいたが幸い未読で良かった。作家の、女の業、共依存など重苦しくねっとりとした話であった。興味深くはあったけど、とにかく読んでる間がしんどくてすかっとしない。やれやれ。
2016/08/24
冴子
何となく既読のような気がするなぁ、と思ったら、「銀の砂」を書き直したものだった。ベストセラー作家の女性と彼女をこよなく愛しつつ、憎しみも覚える元秘書の作家。死の匂いがするものの、はっきりとした形になるのはほぼ終わり頃。若い頃の作家と現在があまりにもかけ離れすぎていることと、彼女が妊娠に拘り続けるのに、違和感は感じるが、柴田さんらしい作品だったと思う。
2017/09/30
nyanco
「銀の砂」の改題。 手元に届いてから表紙に小さく表記されていました。 「銀の砂」は未読だから良かったのだけど、改題については解りやすくして欲しいと感じます。 文庫化されるのに10年ほど掛かっているので、時代背景が少し違うと感じる部分があります。 ふじ子と珠美、二人の女流作家、内弟子的に秘書の仕事をしていた珠美。 ふじ子への様々な感情、女性ならではの感情表現は流石に巧いです。 ただ、作品としては後味があまり良くなかったかな。
2016/08/10
marumo
2006「銀の砂」を改題、改稿。超ベストセラー作家で、美貌&我が儘な藤子(山村美紗に思えてしかたなかった!) 藤子の許で秘書をしていた伸び悩みの作家・珠美。二人の女性作家の一言では言えない関係が描かれています。いくらでもドロドロさせられそうですがそうはせず、読みやすく抑制の利いた文章でつるつると読み手を引き込んでいく。幾度もレズなのか?と問われるほどの二人の関係は読後も未消化。安易に咀嚼できない特別な関わりを思いました。この内容で独白体を使わないことに作者の矜持を感じます。他の作品も読んでみたい。
2016/12/03
ロマンチッカーnao
売れっ子作家とその秘書の売れてない作家。その売れてない作家の恋人を売れっ子作家が取ってしまって、売れてない作家が秘書をやめて、結婚し、そしたら、その取られた元恋人が失踪と、まあ、ミステリーと思い読んでいたら、途中から純文学やん。と思ってしまう展開。売れっ子作家の過去。地方で結婚し、失敗、子供も旦那側に取られて、東京へ。その後、小説家となり成功を収めるが、男にだらしない。それは過去の自分を乗り越えるための行動。誰も愛してなんかいない。売れっ子作家の心の底に迫る。しかし、女二人の濃密な関係は読んでて疲れます。
2018/09/08
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