君がいなくても平気 (光文社文庫 い 35-8)
君がいなくても平気 (光文社文庫 い 35-8) / 感想・レビュー
相田うえお
★★★☆☆18043 業務提携した二社の開発部隊から発足した共同開発チームで毒殺事件が!チームメンバーの一員である主人公の推論は 思い込みの強い独り合点な偏見結論ではないか?と最初は思ってしまって「おい!お前はアホか!」とツッコミを入れて読み進めたものの、なんと!アホなのは当方でしたー!いやぁ参った。んーな事ぁねぇだろうよ!と当方なりに別の推理を立てて読み進めたというのに結局はそのまんま直球かい!何となく都合良く謎が解けてこりゃ参った〜って感じですが、犯人は誰だ!よりも解決に向けての過程が面白〜〜。^^;
2018/06/07
きっしぃ
職場で起こったニコチン中毒死。自分の恋人が犯人であるという証拠を見つけてしまった水野。殺人犯の恋人にならぬように、穏便に別れようとするも、ついついセックスしちゃったり…と最低すぎる。そして起こる第二の殺人。殺人の動機は早めに想像つくが、色々と斬新で面白かった。あんまり石持作品ぽくない気がした。
2018/06/01
ジンベエ親分
自分の恋人が殺人犯であるという確証を得てしまった男(水野)が、保身のために発覚前に彼女(早智恵)と別れようとする。本気で惚れているわけではないから、と繰り返し独白するのだが、実際に水野がとっさに選択する行動や行間からは、彼が本気で早智恵に惚れていることがモロ分かり。結局、それが悲劇を招くことに。桜沢の飛躍した推理など、石持作品らしいテイストはあるが、そもそも読者の興味はそこにはない。むしろ伏線は極めて分かりやすく、読者に読まれるのを恐れてない記述。やはり書きたかったのは「悲劇」なんだろうな。ほんと悲劇。
2018/01/13
ピップ
ヒットした子供向けのオモチャの開発チーム内で起こる毒殺事件の話。これまたいつもの石持さんらしく、論理で進むストーリーですが、主人公の脳内で起こる葛藤も多く、新鮮さを感じました。主人公の器の小ささというかヘタレ具合というか…終始イライラしながら読むという、いつもの同族嫌悪を発症しつつ読んでました。が、ラストはそのヘタレ具合にものすごく共感。石持さんの小説は、ラストで綺麗にまとめてくれます。万人受けする小説ではないと思いますが、自分にはすごく波長の合う小説でした。
2022/08/10
おうつき
社内で起こった殺人事件の犯人が自分の恋人である決定的な証拠を掴んでしまった主人公。特段優れた能力を持っているわけでもない主人公だけが犯人に気付いており、それを告発できるわけもなく葛藤するというのは面白かった。ただ、行動が最初から最後まで自分勝手すぎる。一人称視点で描かれている主人公に魅力が無さすぎて読んでいてしんどい部分があった。石持作品によく出てくる卓越した推理力を持つ専門職の男の存在も流石にちょっとくどい。
2020/07/14
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