有栖川有栖の鉄道ミステリー旅 (光文社文庫 あ 42-2)
有栖川有栖の鉄道ミステリー旅 (光文社文庫 あ 42-2) / 感想・レビュー
Tetchy
一言申すと、この題名は正しくない。鉄道ミステリーに関して云えば、第2章の40ページ弱の部分にしか言及されておらず、それ以外は筆者の鉄道紀行エッセイだ。従ってミステリ部分を期待すると肩透かしを食らうことになるから要注意。鉄道紀行はマニアックにならず、一人の旅好きが綴ったかのような内容になってて良い。地方の歴史や鉄道の成り立ちなども旅先でちょっと興味を持てば得られる類いのレベルでちょうどいい読み心地だった。まずは最寄りの駅に降りて隠れた名物を食べてみようか。そんな身近な旅に出かけたくなるエッセイだった。
2018/03/08
マーム
『有栖川有栖の鉄道ミステリ・ライブラリー』というアンソロジーを編んだこともあるのでかなりの鉄道マニアとは思いましたが、相当な乗りテツでした。でも、大学4年の時、宮脇俊三氏の『時刻表2万キロ』を読んで以来の乗りテツというのはちょっと遅咲き?タイトルにミステリーと冠しながらもほぼ鉄道エッセイに終始しますが、「この鉄ミスがすごい!ベスト60」は面目躍如といったところでしょう。鉄道の旅に同行される夫人が「陽だまりの猫」みたいに電車で寝るのが好きというエピソードは微笑ましく、有栖川氏は良い伴侶を得たなと思いました。
2012/02/26
ソラ
有栖川有栖の乗り鉄趣味前回のエッセイ。自分も乗るのが好きなので通じる部分も多数。こんな鉄道趣味全開の旦那の旅に文句も言わず「ええよ」のひとことで付いてきてくれる奥様のなんと度量の大きなことよ
2015/02/07
gonta19
2011/10/13 Amazonより届く。 2013/11/11〜11/15 乗り鉄である有栖川さんのローカル線を中心とした紀行文。私は特に鉄ちゃんではないが、有栖川氏の文章が上手いので、乗ってみたくなる。でも、多くの路線は既に廃線になってしまってるんだよなあ。その原因?ともいえる東京一極集中についてのあとがきも素晴らしい。
2013/11/15
Yuki
推理作家・有栖川有栖の「乗りテツ」人生とミステリ。大学時代に1冊の本で鉄道に目覚め、あちこちの路線を征服するべく東奔西走。それに「ええよ」とついていく奥様、やはりただ者ではない。エッセイの通りに浜寺に行って散策し松露だんごを買ったり、「四十分間大阪一周」の大阪環状線の描写でいちいち笑ったり、「遠州路雨中行」であらわれる地名や「龍潭寺」というワードで「おんな城主直虎」を思い出したりとなかなか楽しかった。通勤やちょっとしたお出掛けで乗る電車の景色が変わるような、そんな本だった。あと、鮎川哲也が読みたくなる。
2018/07/09
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