KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

身の上話 (光文社文庫 さ 11-11)

身の上話 (光文社文庫 さ 11-11)

身の上話 (光文社文庫 さ 11-11)

作家
佐藤正午
出版社
光文社
発売日
2011-11-10
ISBN
9784334763206
amazonで購入する

身の上話 (光文社文庫 さ 11-11) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ehirano1

語り部によるかなりイタイ女性の話が淡々と続くと思いきや、時折起こる落雷のような急展開がたまりません。おそらくこれが著者の持ち味の1つではないかと思いますが、それには必ずIfが伴っていることが特徴ではないかと思いました。

2019/11/16

ミカママ

初読み作家さん。NHKドラマで鑑賞済みだったので、一気にいけた。ドラマでは???だった部分が、本作品中で細かく描かれていたのが小気味よい。次から次へとミチルの身の上に起こる、「アリエネー」の連続。エピソードのどれひとつが欠けても、このラストにはならなかったよなぁ。ひとつだけ言えますが、わたしだったらもっと上手く立ち回ります。(笑)

2014/07/14

のり

ミチルの社会人としての責任のなさ・思慮の浅さに辟易する。転機は次々とまいこむ。男と一緒に上京・宝くじの高額当選・後輩への依存。一見、救いに思えた事が抱えきれない重みとなって返ってくる。嘘を重ねて現実逃避。ようやくたどり着いた安寧の地。そこが終着点でもあり、絶望の始まりでもある。

2019/06/16

相田うえお

★★★★☆ 宝くじ購入のお使いで、1名から3千円(10枚分ぴったり)、2名から5千円づつ(それぞれ16枚分,釣2百円)、計1万3千円預かり計42枚購入を頼まれる。ここでお釣りが4百円あるのでもう1枚、つまり43枚(バラ番で)購入してしまう。お使いのその足のまま不倫相手と東京に行ったきり帰らず当選発表日になる。2億円当たってしまったが依頼者には外れたとして42枚をその後送り返す!と話が始まって色々と事件が起こっていく。次の展開が気になるよ。まじおすすめ!最初は誰が語ってるんだかってなりますがラストは凄いよ。

2016/05/27

ふじさん

不倫相手と逃避行後、宝くじが高額当選、恋人殺人関与等、元書店員のミチルの災難と恐怖の身の上話を結婚することになる「私」に語るというスタイルで話は進む。予想外の展開、先が読めない苛立ち、物語を読む楽しみは味わえるが、常に不安感が拭えない。語り口は、穏やかで感情が抑制された分、何か割り切れない気持ちにされる。なんといっても最後に、「私」は誰で、なぜミチルの身の上話をするのか、謎解きの様に明らかになる。「私」の登場場面は秀逸だ。あまり味わったことのない作品だ。最後まで読んで、物語の全貌が分かった。

2022/02/21

感想・レビューをもっと見る