萩供養 (光文社文庫 ひ 11-2 光文社時代小説文庫 ゴミソの鐵次調伏覚書)
萩供養 (光文社文庫 ひ 11-2 光文社時代小説文庫 ゴミソの鐵次調伏覚書) / 感想・レビュー
眠る山猫屋
異形コレクションで出会った『萩供養』。津軽から来たゴミソ(占い師・祓い屋)の鐵次の亡魂調伏を描くシリーズ。さっぱりしていて読み易い。まず鐵次の造形が絶妙。お化け長屋に住み、着物には祓った亡魂たちの遺した端切れを縫い付けて供養していたり、武家が嫌いで憎まれ口を叩いたり。一巻目では『萩供養』や『百物語の夜』、『鈴虫牢』が好きだな。鶴屋南北の跡を継ぐであろう孫太郎という相棒も、なかなか腹が据わった男。鐵次のニヒルだが優しさを隠し切れていないところがいい。別シリーズの百夜もちょっとだけクロスオーバー。
2020/08/24
BlueBerry
最近ありがちな陰陽師による妖かし調伏のお話です。新鮮味はないですが単純で分かり易く読み易いのでスラスラ進みます。物足りない感じもしましたが肌にあっているのかもうちょっと読みたい気にさせてくれますね。(多分、無駄がなくてスッキリしているからだと思います)3巻まで出ているのでとりあえず「2」は読む予定です。
2014/03/31
はつばあば
ゴミソの鐡次。平山夢明さんんの作品と勘違いしてダイナーとは偉い違いで大人しい文章だと思ったら平谷美樹さん。またもや年よりの早とちりだが、霊・憑き者とまぁ面白く読めた。隣に読みたい漫画を積んで、堅苦しい本など読めるわけがない。気持ちよく続編に移行しよう。娯楽・庶民・時代物が好きな方向きです
2015/11/09
み
さくさくと♪迷ってる亡くなった方を導いてあげるんだが、彼には何か伏線があるようで、シリーズ読み進めます(^.^)
2016/03/07
夜間飛行
ゴミソの鐵次のような格好いい異能者が活躍する話は大好きだ。この本の魅力は、ストーリーの間から湧き出してくる時代考証や民俗学の知識に負うところも大きい。例えば、形代から発した雛が天児(あまがつ)這子(ほうこ)を経て立雛、やがて座り雛となり、豪奢をきわめたあげく享保の改革で取り締まられたものの、この話の文政四年(1821)頃には贅沢な雛人形として復活していた……こんな興味深いネタが、話のあちらこちらに目だたぬようにこっそり埋め込まれている。まるで美味しいスイーツに仕込まれたイチゴの粒が頭の中で弾けるみたいだ。
2013/04/25
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