半熟AD (光文社文庫 あ 50-2)
半熟AD (光文社文庫 あ 50-2) / 感想・レビュー
おかだ
テレビ業界、映像業界のお仕事小説。ヤラセ問題の責任を取らされ失業したAD・敦と、先輩の岡本、カメラマンの阿藤の3人で映像製作会社を立ち上げる。ネット社会の怖さや、テレビ業界の苦境が描かれている所もあり興味深い。たった1場面を切り取られて情報がどんどん拡散されていくのは恐ろしいな。最近は動画に映りたいバズりたい人々が溢れているし、映像製作会社はやりようによっては凄く儲けそうな予感。1人の歌姫が誕生するエピソードや意外とドロドロの恋愛ストーリーもありで、内容盛りだくさんだった。
2018/10/03
masa
【書店ガール】以外で読む碧野さんのお仕事小説は二冊目。才能もあるが人一倍努力家のADが些細な事件を切っ掛けにスピンアウト…食いぶちを稼ぐ為に始めた映像製作会社で様々な厄介ごとに巻き込まれていく。劇的な展開が無くて皆がハッピーエンドというのは正直、面白さに欠ける処ではあるけれど、我々の生活のごく近いところでやりきれない状況にくすぶる人間を見事に切り取ってみせる著者の視点に今回も楽しませてもらった。16013
2016/01/25
まちこ
《電子書籍》ヤラセ番組の汚名を背負わされて制作会社が切られた。外注ってそういう役回りかもしれないけど指示を出した社員がシラを切ってやりきれない。下請けの制作会社は潰れ、田野倉は就活も上手くいかず映像版写真家的な仕事を同僚だった岡本と始める---面白かった。一気に読めた。マスコミもネットもターゲットを探してはそこまでやるかというくらい叩く。まるで自分には一切の非もないように責める。躍らされないようにしたいな。良いところだけで利用したい。
2016/11/07
seiko★
リストラ、ネット被害、いじめなど、今の時代の問題に立ち向かいながら、自分を見つめ、自分の居場所を確立して行く登場人物たちが、頼もしく誇らしい。。。人生、思うようにいかない事ばかりだけど、人生捨てたものじゃない。頑張りすぎないで、へこたれないで、前を向いて・・・勇気を貰えるお話です。
2018/09/17
らす
失業パラダイス改題。タイトルはこっちの方がしっくり来ると思うんだけどな。お仕事だけじゃなく、恋愛やら青春やら色々詰め込まれているけど重すぎず読みやすい。こういうお仕事って本当にあるのかな?すごい需要ありそうだし、そこに目を付ける先輩が有能すぎ。書店ガールとは違うハラハラ感も良かった。
2017/06/21
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