殺意は必ず三度ある (光文社文庫 ひ 12-8)
殺意は必ず三度ある (光文社文庫 ひ 12-8) / 感想・レビュー
セウテス
【鯉ヶ窪学園探偵部シリーズ】第2弾。此方は赤坂の語りで、探偵部部長の多摩川と八橋との三人組の話。野球部のベース一式が盗すまれ、探偵部に相談が舞い込むのだが、犯人もベースの行方も分からない。そんな中、他校との練習試合当日、監督の野口が縛られた状態で首を切られて殺害される。遺体の側には、ホームベースが残されていた。三人組が主張する、野球見立て連続殺人という推理も素晴らしい。そこから二転三転していく、さすがの面白さもある。その上ラストでさく裂する大トリックや、細かな謎の伏線の的確な事と言ったら壮快ですらある。
2021/10/23
じゃじゃまる
そこそこの人が死亡して、そこそこの事件が起こり、けっこう重い話だったりするんだろうけど、それをまったく感じさせない軽いタッチが東川さんの作品のノリなんですよね。ちょっと現実離れしているのでなかなか感情移入はできないけどサクっと読める。そういう感じだから割り切って読めば楽しめるんだけど、やっぱりドップリ重い社会派ミステリーのほうが自分は好みかな。ま、たまには良い^^でも、ちょっと探偵部3人のキャラが薄いなあ、前作の時も書いたけど烏賊川市シリーズの鵜飼さん一味のほうがすき。
2018/12/12
こーた
シリーズ第2作目…であることを知らずに1作目を飛ばして読んでしまったけど、登場人物や設定の説位が丁寧なので問題なく楽しめました♪パロディー風のミステリー小説で探偵トリオの活躍が面白かったです。
2017/01/22
るーしあ
野球大好き東川さんならではの作品。よくぞここまでどっぷり野球に染まったトリックを考えたもの。図解入りの説明も親切。見立て殺人も含めて野球に詳しければより楽しめる。シリーズ物ということもあって、いずれも濃いキャラの多摩川部長、八橋の登場に懐かしさを感じる。しかしこの鯉ヶ窪学園探偵部シリーズ、烏賊川市シリーズと比べるとどうしても一枚落ちる印象。本命のトリックもそうだがギャグの質、量までもが負けている。殺人事件で学生の探偵さん達が出来ることは到底知れている。それがこのシリーズの限界。これが味なのかもしれないが。
2013/09/30
Walhalla
鯉ケ窪学園シリーズの2作目です。東川篤哉さんの作品には野球ネタが度々登場しますが、今回はまさに野球づくしといった感じで、野球好きにはたまりませんね。一番のツボは『ここは川崎球場の自由席じゃないのよ』でした。さて今回の物語ですが、野球に詳しい人ほど楽しめる内容だったと思いますが、著者の作品らしく、しっかりしたトリックとユーモラスな掛け合いが両立した作品ですね。図解まで付いていて、余すところなく楽しめたと思います。
2020/05/26
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