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刺青殺人事件 (光文社文庫 た 4-46)

刺青殺人事件 (光文社文庫 た 4-46)

刺青殺人事件 (光文社文庫 た 4-46)

作家
高木彬光
出版社
光文社
発売日
2013-10-08
ISBN
9784334766443
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刺青殺人事件 (光文社文庫 た 4-46) / 感想・レビュー

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麦ちゃんの下僕

『東西ミステリーベスト100』1985年版では10位・2012年版では32位にランクインしている高木彬光氏のデビュー作で、“日本三大名探偵”の1人「神津恭介」の初登場作品。刺青についての蘊蓄から始まる本作は、刺青が彫られた胴体のみが消えたバラバラ殺人や、刺青の部分だけ皮が剥がされた死体など、とにかく「刺青」尽くし!度々その後の展開を大仰に予告するので、かえって犯人や真相を見抜きやすくなっている気がしますが(笑)…浴室を密室にした複数の“理由”には感心させられましたね。終盤の神津の初登場シーンも印象的です。

2022/07/31

🐾Yoko Omoto🐾

高木作品初読み。東西ミステリーベスト100第10位。「刺青」という特異な文化を作品に織り込むことで、恥美的でどこか妖しい乱歩作品に通じるような世界観が構築されている。前半では神津の親友「松下研三」の立ち位置から事件の構図とその疑問点を炙り出し、読者への挑戦を挟んだ後半に真打ち「神津恭介」の華麗なる推理披露となる。トリック・犯人そのものの難易度は高くはないが、心理の盲点を突く発想の転換は秀逸。研三と警視庁捜査一課長である兄との絡みなどはクイーン親子を彷彿とさせ、古典の美味しいところを目一杯詰めこんだ名作。

2014/07/09

藤月はな(灯れ松明の火)

横溝正史のおどろおどろしい因習絡みの人間関係と江戸川乱歩のエログロが好きな人はお勧めです。時代故か、女性蔑視的な考えにムッとしつつも気風のいい堀勝さんなどの素敵な男性がいるのも救い。そして事後しか描かれない情事というのはどうしてこう、官能的なのか。犯人もトリックも予想通りだったけど、「消えた胴体はどうなったのか」については伏線も貼られていたのに気づけなくて呆然としました。何て勿体無いことを!それにしても児雷也を背に頂く常太郎さんが父親が呪詛を掛けたのではないかと気に病んだままになった事が無念過ぎる。

2017/07/19

W-G

高校以来?くらいの再読。改めて読むと、人形はなぜ殺されると同じくらい面白い気がしてきました。まぁ密室トリックの風化が半端ではないので仕方ないかもしれない・・・。

2016/04/17

aquamarine

恥ずかしながら、高木作品初読みです。読友さんたちがこぞって推薦する名探偵神津恭介。颯爽と現れ美しい推理を披露し…ああ、間違いないです。ついていきます!刺青、バラバラ、密室、双子。美しい耽美な世界が見事に作られているのを感じます。どこかにふわっとクイーンやダインの香りが漂う気がして嬉しいのは欲目かな。今となってはトリックは目新しくはないのかもしれませんが、〇〇の意味がとても良かった。綺麗な本格探偵小説でした。もっと早く読めば良かったです。更に、スカイエマさんの表紙絵が好みで、読後何度も隅々まで眺めました。

2016/11/29

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