山峡の章: 松本清張プレミアム・ミステリー (光文社文庫 ま 1-32 光文社文庫プレミアム 松本清張プレミアム・ミ)
山峡の章: 松本清張プレミアム・ミステリー (光文社文庫 ま 1-32 光文社文庫プレミアム 松本清張プレミアム・ミ)
- 作家
- 出版社
- 光文社
- 発売日
- 2014-01-09
- ISBN
- 9784334766849
山峡の章: 松本清張プレミアム・ミステリー (光文社文庫 ま 1-32 光文社文庫プレミアム 松本清張プレミアム・ミ) / 感想・レビュー
キムチ
清張モノにしては駄作かな。人物の掘り下げがあっさりし過ぎ。今の時代なら、尚更。堀沢が自己保身から走る陰謀の転落回路に納得行かない。昌子との馴れ初めもアバウト過ぎる…まして、伶子の有り様。いくらキャピキャピしているとはいえ、簡単に情死に至る途が荒すぎる。この時代背景を推せばソビエト、薬、闇の真相がどす暗いだけに、設定からの流れに不満多いにある。まぁ、だからこそ、あっさり読めたけど。
2015/10/06
Yu。
旅で出逢った青年と交際を経て結婚する主人公‥ 幸せな生活を送れると思っていたのだが。。知らぬは本人ばかりという、謎尽くしな人間関係から巻き起こる怒涛の展開が本作の真骨頂なのは分かるのですが、その“関係性”が(あまりに話を広げ過ぎて)薄っぺらに感じてしまう所が残念‥ 個人的には、似たような入り口から始まる『ゼロの焦点』の方が断然好みです。
2020/06/26
reading
昭和の雰囲気が漂い時代を感じた。現代作家のミステリーとは違った味わいがあった。夫の死後、真相究明のためとはいえ、女中の仕事をする昌子には違和感があった。国際的陰謀が描かれているが、どの時代にも一般庶民には知られていない裏の世界があるのがわかった。
2018/08/03
きのこ
しつこいまでの心情描写はさすが清張。後味も割とすっきり。面白かった。
2015/05/01
こういち
取り巻く真相へ一つひとつ迫り行く筆致は、まるで磁石にでも吸い寄せられるが如く読み手を誘う。半世紀前に綴られたストーリーが全く色褪せることなく、鮮やかに心理を照らす。「人間は、自分の生活に触れるものだけを実感として受け取る」と著者は語る。されど、いまだ見ぬ作並温泉から見える情景は自らの逞しき想像力を活性化させ、時空の壁を解き放つ。まさにプレミアムな一時は、コクの有る珈琲に似て味わい深く、また悦なものである。
2014/01/26
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