生けるパスカル: 松本清張プレミアム・ミステリー (光文社文庫 ま 1-34 光文社文庫プレミアム 松本清張プレミアム・ミ)
生けるパスカル: 松本清張プレミアム・ミステリー (光文社文庫 ま 1-34 光文社文庫プレミアム 松本清張プレミアム・ミ)
- 作家
- 出版社
- 光文社
- 発売日
- 2014-03-12
- ISBN
- 9784334767105
生けるパスカル: 松本清張プレミアム・ミステリー (光文社文庫 ま 1-34 光文社文庫プレミアム 松本清張プレミアム・ミ) / 感想・レビュー
こういち
小説と絵画が繋がる。そして分析された精神世界を認める。表題作では「人間に潜在する体験的な意識」を読み手に漂わせながら、暗澹たる画家の心理を清流の如く描いていく。また併載する『六畳の生涯』では、老人の漲る倒錯した情熱が滑稽なまでに悲哀さを滲ませていく。ここに伝える術の精巧さを高めた作品は、時間に色褪せることなく、幾重にも磨かれた香しい芸術と歴史の匂いを届けてくれる。
2014/04/19
uchi
2編収録されていましたが、同じような話でした。絵画ネタは清張の真骨頂。
2018/06/21
竹園和明
表題作「生けるパスカル」の他に「六畳の生涯」を併載。松本清張の代表作と比較すると小粒で凡庸な推理作品でした。読書ライフの“箸休め”みたいなものかな。こういうライトなものも、たまにはいいですね。
2014/10/25
はんべぇ
ニ編の話が入っている。表題作と六畳の生涯。どちらも飽きることなく読め、後半盛り上がる。一話完結のドラマなんかにするといい感じになりそう。
2014/09/18
かみふうせん
静かなミステリー2編。元医者の老人が子世帯と同居した中での自分の部屋でのお手伝いさんとのやりとり、『6畳の生涯』。淡々と老人らしい女性への情念が描かれているだけかと思ったら最後は老人も正気に戻らざるを得ない現実に気がつく展開がさすが。 もう1つの『生けるパスカル』、画家が奥様に痛ぶられ論理的な殺人を企てる。夫婦は他人同士だから仲たがいしてしまえば死んでくれたらと思うのはありがちな感じ。2編ともそう言う意味ではリアル感有って切ない気分になる。
2022/05/18
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