シャクチ (光文社文庫 あ 56-1)
シャクチ (光文社文庫 あ 56-1) / 感想・レビュー
はろるど28號
風呂敷を広げる作家であるが、今回も広げすぎだろう! ってくらい広げてます(賛辞)。始皇帝の命で日本に渡った徐福が、大陸に蛮人シャクチを連れ帰る。この男が、秦末漢初の東アジアに、途方もない騒乱を巻き起こす! 古代史がわからなくても楽しめるが、項羽と劉邦ファンだったら、もう随喜の涙を流しかねないヒロイックファンタジィ! そして、巻末の参考文献までが物語!
2016/06/23
スズマヨ
筋骨隆々不老長寿のマッチョメン・シャクチが灰色の魔女よろしく大陸・半島で暗躍というか大暴れする歴史ファンタジー。太公望の正体とか卑弥呼の扱いとか巨大カマキリを始めとした怪獣とか参考文献とか色々とイロモノ要素はいつもどおり十二分に溢れているものの、文明と戦争、人類にとっての幸福とは、みたいな壮大かつガチなテーマもしっかり描かれていて、ただそれを(特に後半)登場人物に直截に語らせすぎな気もしたけど、それを上回って主人公シャクチの生き様が魅力的なのでなんていうかもうとにかく面白かったです。
2014/07/12
yossi
★★
2014/08/03
かいん
シャクチかっこよす。硬質な文体の中に平気で怪獣を登場させ、大真面目に描き上げてしまうあたりがやべえ。初荒山作品であるがはやくもファンになってしまいそうである。8/10点。
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