もどり橋 (光文社文庫 さ 16-27 光文社時代小説文庫)
もどり橋 (光文社文庫 さ 16-27 光文社時代小説文庫) / 感想・レビュー
Smileえっちゃん
澤田さんの橋シリーズの3作目。皆、良かったですが、この橋も良かったです。母が病に倒れ、京の料理屋に5年の年季奉公に出たお菊ちゃん。健気で謙虚に働く姿に、周りの方は厳しくも、暖かく見守ってくれている。生真面目な又七とは、お互い思いを寄せ合うが、伝え合う事もなく辛い別れが待っていた。でも最後は良かった! 「人の人生には目には見えない河が横たわっていて、渡ってしまえば、良いことも悪いことも、別の人生が開かれる」澤田さんの橋シリーズはそういう事だったのですね。あと2作も読んで見たいです。
2018/02/28
ふみえ
爽やかな読後感です。まだ若いお菊ちゃんの健気さが可愛いから、幸せを掴んで欲しいと切に願います。また、お仕事小説としても今更ながら学ぶことも多く参考になりました。”気働き“が肝心要だけど、これが一番難しい。
2014/12/02
ふぅ
アンソロジーで澤田瞳子さんを知り、ふじ子瞳子親子作品に興味をもった。ふじ子さん作品1冊目。表紙で選んだのだけれど、とても良かった。いつも、面白かった、良かった、としか感想を表せないが(笑) とにかく主人公のお菊が頑張り屋で前向き、まわりの人達にも恵まれと言うか、お菊がまわりにもいい影響与えてるのかな。いや変わらず悪い方へいく人間もいるけれど…。頑張りはいつかきっと報われるんだね、お菊良かったね。これは「橋5部作」の1つだったらしい、他の4冊も読んでみたいと思う。
2018/12/22
ベルるるる
お菊、14歳から5年間の成長物語。人生には、いくつもの橋があって、それを渡っていくのですね。しみじみといい話でした・・・。美しい虹の橋を渡って美濃の小仲太の元に行くお菊のその後の話があればいいのに。
2015/03/18
山内正
弟と姉を残し奉公に出るお菊は病の母に慰める様に返事し家を出る 村と違いなんと綺麗なんやろ京都は 美しいべべ着てと思う 洛中に差し掛かりお菊は涙を流す あの橋がもどり橋を渡って右にと 料理茶屋の奉公に 女将のお千代に挨拶する 板場頭留五郎に頭を下げ おいお菊と次の日から使い回される 客が帰り片付けの前に膳が出され 涙を流すお菊が咎められた 大人しい又七がお菊を庇う お嬢様を迎えにと言われ四条まで 足の悪いお嬢様を庇い店に帰る 絵の師匠に褒められた画幅を広げた 庭で椿を見上げるお菊の姿が そこにある 私を
2020/01/26
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