KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

まつりのあと (光文社文庫 は 34-3)

まつりのあと (光文社文庫 は 34-3)

まつりのあと (光文社文庫 は 34-3)

作家
花房観音
出版社
光文社
発売日
2016-08-09
ISBN
9784334773311
amazonで購入する Kindle版を購入する

まつりのあと (光文社文庫 は 34-3) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ミカママ

【読メ・エロ部】久々の部活、読み友さんの仇を討つため(笑)「まつり三部作」の最終作だが三作間に特に繋がりはなく、単独で充分楽しめる。今作は平安神宮で催行された1組の結婚式に参列した男女の、京都の名所を絡めたそれぞれの恋物語。官能度は控えめ(あくまで当社比)、彼女の描く人物たちも円熟味が増しているように思う。安心して読める作家さんのひとりだ。

2023/10/28

じいじ

 京都・平安神宮、観光客も衆目で執り行われる一組の結婚式ーまつりー。そこに集う男と女たちの悲喜こもごもを綴った連作六話。別れた男の心の奥底に潜む本心(嫉妬心など…)を、この著者は見透かしたように見事に描いている、その巧さには感服します。花房観音が書く、男女の睦み合いの描写は、男性作家には書けないキメ細かさで美しく色気があります。本作では、そのエロさも一段と濃い目です。途中、ほろっとする場面もあって、京女の色香漂う京ことばに、今回も酔いしれました。花房読みには、一読の価値あるお薦めの一冊かと…。

2017/10/22

りゅう☆

京都の平安神宮で結婚披露宴に参加した人たちの連作短編集。遠距離で別れた元彼女と再び体を重ねるも自分の知らない彼女がいて本当に別れたことに寂寞さあり。6年間不倫関係の上司夫妻が仲人を務め、家族の存在に冷静さを感じるも離れられなかったり。セックスに不安があるが、体の関係の必要性を感じ前に進もうと決めたり。結婚破談した新婦兄がその後の彼女の衝撃事実を知り、彼女を思い出すことで救われるようで。甥っ子の結婚式で先日一夜を共にした年下男性と偶然会い、自分が自由に生きてきたことに疑問を感じたり。まつりのあとの静けさを→

2018/10/07

まさきち

京都の平安神宮で執り行われた結婚式にかかわる人々の思いを集めた短編集。他の「まつり」シリーズ同様に性愛の場面が満載なのかと思いきや、そういう場面はほとんど見られず、むしろそういう場面の裏に潜む心情を描いた部分が多くてエロ小説的な雰囲気は希薄でした。でもそれもまた良いものかと、そう思いながらの読了です。

2021/07/13

ichi-papa

平安神宮で行われた結婚式に出席した人々の、それぞれの人生を描いた連作。「性」を中心に据えて「人間の生きざま」を描くのはいつもの花房観音作品と同じですが、本作は「性」の描写は抑えて、その分「心の機微」を描いている感じがします。それぞれの人生の機微を描いて、寂寥感に満ちています。どのお話も「真理」だなあと感じました。いい作品集でした。これならほかの人にも勧められます(性描写が少ないので・笑)。

2019/08/01

感想・レビューをもっと見る