さようなら、猫 (光文社文庫 い 32-4)
さようなら、猫 (光文社文庫 い 32-4) / 感想・レビュー
aoringo
表紙の猫に惹かれて手に取ったけど、猫を愛でる内容ではなく九つの短編それぞれの数だけ人生があり、そのひと時を切り取ったような感じ。猫は幸せでも不幸でもないたまたまそこに存在していた目撃者だった。不思議な余韻が残る作品でした。
2019/02/16
shizuka
井上荒野さんの本。すっと読めるものとそうでないものがある。こちらは前者。読みはじめたら止まらなかった。9つのお話。猫の登場はまちまち。状況もまちまち。飼い猫だったり野良猫だったり、健康だったり病気だったり。人間て、やっぱり面白い生物だ。なぜこうも物事をややこしくするのか。シンプルになぜ生きられないのか。だからこそ、人生面白いのかもしれないが。さて猫。そんな人間たちを横目でみつつすっと横切っていく。やりたいことに一直線。いきたいところへはいつでもいく。猫がいるから生活に潤いが生まれるね。あー猫になりたいと。
2017/06/20
ちょん
「人間より長生きする猫はいないのだから」悲しくなる一言(;A;)どの話も心に残る話でした。よく読む優しい面白い猫話とは少し違う雰囲気で楽しめました。
2020/11/15
メルル
どういうことかわからず、不思議な気持ちでその場に取り残される。今まで以上に続きが気になる。著者の身体を揺さぶりながら問い質したい。猫が当たり前のように日常にいるから、猫の存在感をあまり感じない。でも空気のようにいるから猫無しでは、成立しない。登場人物たちはこの先どんな未来を選択していくのか。独特な世界観にまたやられた。
2017/08/30
coco夏ko10角
猫が登場する9つのお話収録の短編集。『降りられない猫』がよかった。許可ではなく了解。
2017/12/29
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