酔ひもせず: 其角と一蝶 (光文社文庫 た 46-1 光文社時代小説文庫)
酔ひもせず: 其角と一蝶 (光文社文庫 た 46-1 光文社時代小説文庫) / 感想・レビュー
sin
其角と暁雲、互いに気心の知れた粋人二人…その絶妙なやり取りに興が乗って、いつの間にか本筋の屏風に描かれた犬が動く謎と、それに関連して起こる吉原の遊女の神隠しという事件も二の次に、其角の語る二人の物語に惹かれていった。動く犬の絵、神隠しの謎も、ある意味力技では或るものの見事に解かれて、さあこれはシリーズものに打ってつけと思っていた終盤に、まさかの…その主人公たちの行く末にしんみりとして、人の世の儚さに今更ながらに思いを寄せてしまった。
2017/12/07
緋莢
本の雑誌編集部 編『おすすめ文庫王国2019』で紹介されていて、興味を惹かれて、手に取りました。松尾芭蕉の一番弟子である俳諧師の宝井其角。芭蕉を頂とする一門の句と、自分の詠みたい句に違いがある事に苦悩し、居場所を見つけられず苦悩する最中、多賀朝湖(後の英一蝶)という絵師と出会い、惹かれて、親交を持つようになります(続く
2019/07/06
いぼいのしし
ミステリー。其角と暁雲がいいコンビ。切ないお話だった。
2018/06/30
トラジ
芭蕉の一番弟子其角と絵師の一蝶が吉原で起きた失踪事件の謎を解いていく。屏風絵に描かれた犬が動くところを見た遊女が次々と姿を消す。感と洞察力で核心に迫っていく展開に違和感はあるが悪くはない。後日談が物悲しい。
2017/12/08
きよみオレンジ
暁雲がホームズで其角がワトソン・・・か?其角の人生が終わる時、暁雲が側にいたら・・と思う。英一蝶の名前の由来が素敵。
2022/02/09
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