海妖丸事件 (光文社文庫 お 35-8)
海妖丸事件 (光文社文庫 お 35-8) / 感想・レビュー
ナルピーチ
名探偵・月輪龍太郎シリーズ第三弾は豪華客船【海妖丸】を舞台に、殺人・脅迫・窃盗と、次々に巻き起こる難事件に杉山&月輪の名コンビが立ち向かう。前作ではその殺害方法などかなりハードな一面も見受けられたが今回はライトテイスト且つ、細かく分けられた章もテンポ良くて読みやすい。そして何より洋上に漂う巨大な密室空間で起こる多重事件の真相はお見事。まさかのあの犯人はまったくの予想外だった。そしてラストは綺麗なハッピーエンドでの結末に思わずニンマリ!次作はシリーズ初の短編作品、此方も読むのが楽しみだ!
2021/04/24
麦ちゃんの下僕
月輪(がちりん)龍太郎シリーズ第3作は、洋上ミステリー!舞台は明治27年、横浜港を出港し神戸・長崎を経由して上海へと向かう豪華客船「海妖丸」で発生する連続殺人&宝石盗難事件に、月輪&杉山が挑みます!今回は、歴史上の人物では井上馨が登場するものの、前2作ほど“歴史的事実”は事件に関わってきませんので、堅苦しくない純粋なエンターテインメントとして楽しめます!そして、前2作ではあまり活躍できなかった月輪が、ついに“名探偵”として本領発揮しますよ(笑) まさに“大団円”なエンディングも心地よい、魅力的な作品です!
2020/08/10
buchipanda3
探偵・月輪龍太郎もの長編3作目。今作も思わずアッとなる驚きを楽しめた。本当に毎回違った趣向で読者を楽しませてくれる。古典風な落ち着いた雰囲気が魅力で、ユーモラスさもあり読み易かった作品。探偵の月輪は今回は王道なスタイルで見事な解決振りを見せていた。真相はトリッキーな感じだが、伏線の張り方に巧さを感じる。読んでいる途中、引っ掛かりつつもさり気なく進行し、明かされた時に気になっていた箇所がパッと甦り、やはりあれだったのかという醍醐味を楽しめた。エピローグも良い感じ。次回作も期待。
2018/02/12
かめりあうさぎ
面白かった!豪華客船で起きる殺人や盗難事件。最初から最後までテンポが良く、ドストライクの探偵小説でした。盗難の方は犯人当たったけど、殺人の方は完敗。いやぁー毎度期待値を遥かに超えて驚かせてくれます。謎解き前に一生懸命考えたけど、自分の推理だとピースがどうしても余る。こういう場合は漏れなくハズレとは分かっているけど、他に答えが見つけられなかったです。それでもって終わり方が探偵モノでは結構珍しい感じ。息の長いシリーズになってくれそうで、個人的にはうれしい展開でした。
2018/02/18
マッちゃま
ミステリ、ミステリー、推理小説…この手の話しの呼び方は幾つか有れど、本書は探偵小説と呼ぶのが一番シックリくるかと思います。明治時代、横浜→上海へ向かう豪華客船で起こる殺害予告、そして殺人、宝石の盗難、更に第二の予告からの殺人。新婚旅行で乗船していた名探偵 月輪龍太郎が解き明かす。ソコってソレ!?な、ちょっぴりツッコミたい部分もありましたが、まあ〜そこまでの雰囲気で苦笑いしときます。でも僕の推理はラス前の誤答と一緒だったので見事なまでに犯人に騙されているワケだからコチラも苦笑いです。
2018/02/11
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