日本紀行 「埋もれた古城」と「切支丹の里」 (知恵の森文庫)
日本紀行 「埋もれた古城」と「切支丹の里」 (知恵の森文庫) / 感想・レビュー
☆み も☆
キリシタンの里を読み終える。 隠れキリシタンについて、少年時代からの遠藤周作と母親について。この二つが交互に展開されていくページがあり、そこににとても興味を覚えた。いくつもの島が点在するその地でずっと何かを探し求めているような、または彷徨っているような姿にもみえる。彼の心奥深くに根を張った思い。 それは自分と母。そしてその母が救いを求めた神の存在について。それが遠藤周作の作家としての源になっているのではないか。 平戸には、いくつもの教会・悲しい過去を秘めた美しい海水浴場もあります。歴史とロマンの島です。
2018/02/05
たまうさ
前半は戦国時代の山城のことが書かれていて、かなりマニアック。後半はキリシタン紀行。後半部分がかねて所持する『切支丹の里』と違う内容だったらいいなあと思ってAmazonで購入したのだけど、もろに同じでした。
2014/03/01
小梅
親近感ではない。重なってる、同じ地点から見つめている気がする。おこがましいというより、そうとしか感じとれない。ただ、繰り返される想いは、偶像化しそうでこわい。懸念しながら、遠藤を見つめていきたい。◎転び者→ファビアン不干斎、トマス荒木、フェレイラ(沢野忠庵)、ジョゼフ・キャラ(岡本三右衛門)
2011/04/01
tecchan
この作品が書かれたのは今から50年以上前。全国の忘れ去られたような山城を訪ね歩く紀行文と長崎の隠れキリシタンの里の紀行文からなる。単なる旅物語ではなく、歴史に対する深い考察は読み応えがある。特に、切支丹の里は、作者の名作「沈黙」の取材記ともなっている。
2021/06/28
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