人はなぜ歴史を偽造するのか (知恵の森文庫 t な 1-1)
人はなぜ歴史を偽造するのか (知恵の森文庫 t な 1-1) / 感想・レビュー
へくとぱすかる
第1章の偽書に関する部分に興味をもって読み始めた。いわゆる古史古伝を中心とした話は、歴史上の有名な人物も、ニセ文書によって権威づけをした話に変わる。話はさらに、南北朝正閏論争へと続いていき、そこでも「そうであってほしい歴史」にとらわれていく、明治末の人々を詳細に描く。歴史の事実をまげても理想を描くべきだという思考は、今なら信じがたいが、そこに偽史が生まれる余地があったのだ。
2018/10/25
レコバ
日本史において自らの来歴または血筋を詐称した事案を取り扱うと共に、南北朝問題、歴史教育や、歴史修正主義に対する意見を記したもの。誇るべき歴史の有無に依らず主体的に行為するという態度を採らず、歴史観に短絡するのは良くないという話。
2014/06/29
冬至楼均
この本のポイントは一章の「偽書がはびこりやすい日本の体質」に尽きると思う。
2012/09/30
いちはじめ
元版は1998年刊、新しい歴史教科書を作る会批判のために書かれたと思しい。そのせいか、構成上のバランスが悪い感じ。内容そのものは、まあ正論。
2008/07/15
CCC
ちょっと主語が大きすぎんよー。日本限定の話じゃないですかー。総論としては「人は信じたいものを信じる」ぐらいの事だし、個別の例は雑学的な意味でそれなりに面白くはあったけれど、それならそうと最初から言って欲しかった。
2016/07/17
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