デッド・オア・アライブ (光文社文庫 に 23-2)
デッド・オア・アライブ (光文社文庫 に 23-2) / 感想・レビュー
タックン
デッド・オア・アライブ。企業の生き残りをかけた戦いと再生の企業小説。東芝の原子力と家電の不振を隠す粉飾決算問題が背景。その再生事業として自動車のEV向けの個体電池開発とトヨタ・ダイハツ(スズキ?)とのEV戦略を巡る戦いが主題。それぞれの経営トップの思惑と経営判断が興味深い。経営トップに進言する経営戦略を練る幹部の重いが熱い。 6年後の現在東芝含めてシエラみたいな画期的な個体電池は開発されていないし、日本にEVのベンチャーも登場していない。それどころかEVが進んだ欧州と中国では問題点ばかり顕在化してる。
2023/02/15
まつうら
負債にあえぐ総合電機メーカー「コクデン」、自動車業界のリーディングカンパニー「タカバ」、軽自動車に強いが保守的な気質の「イナズミ」。この3社がEVをめぐる駆け引きの中で、生き残りと挑戦を模索していく物語。細部までよく練られたプロットは、楡周平らしくすばらしい! EVは業界構造を激変させる破壊的イノベーションを秘めていることはもちろんだが、それ以上に、大企業で新規ビジネスに取り組むことの難しさとジレンマが鮮明に描かれていることがとても興味深い。ビジネスマンであるからには、岩下のようにありたいと強く思った。
2022/01/11
禅
企業の生き残りを掛けた戦い。自動車メーカーと総合電機メーカーが次世代カー・電気自動車に販路を見出すまで。登場人物が多くて始めは小説に入り込めなかったが途中からエンジンが掛かってきた。最近はEV車,PHV,充電スタンドを見かけるようになりましたが、まだまだ値段が高い。また必要のない機能標準装備のオーバースペックも価格高騰なだけでやめてもらいたい。
2024/02/23
Syo
ちょっとうまく行き過ぎかな
2022/05/27
TAKA0726
ゼロエミッションーリサイクルを徹底し最終的に廃棄物をゼロにする。コクデンは東芝、タカバはトヨタ、イナズミはスズキかな?とてつもなく巨大な自動車市場も時代はEVヘ。垂直分業から水平分業という流れで転機を迎える自動車メーカーや銀行、解体の危機を迎える電機メーカー、ベンチャー企業が熾烈な争いを繰り広げる。経営を担うメンバーはサラリーマン社会の成功者だが減点主義でミスを恐れる。得意なフィールドでしか勝負しない役員の姿勢を糺すべく新事業挑戦を提案する下剋上のビジネス戦士。現代の日本的経営ヘの鮮烈な問題提起の快作。
2020/10/23
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