火ノ児の剣 (光文社文庫 な 45-3 光文社時代小説文庫)
火ノ児の剣 (光文社文庫 な 45-3 光文社時代小説文庫) / 感想・レビュー
ryohey_novels
新井伝蔵(白石)の若年期を描いた伝奇小説。中路作品は『ロンドン狂瀾』に次ぐ2作目。静の『ロンドン〜』とは正反対に、本作は非常に疾走感がある物語。話や構造はシンプルで、伝蔵の心理描写も上手く盛り込まれいるが、展開の強引さと伝蔵のキャラクターへの違和感が強く、読後感はイマイチ。頭脳明晰で侍講を目指すほどの人材にも関わらず、性格は傲慢で冷静さに欠く印象。その癖に自尊心が強く、出世できないのを環境のせいにしている感じが強く、あまり好意を持てなかった。解説にある通り、時代性の違いが上記感想を抱かせるのかもしれない。
2021/04/18
gachi_folk
中路啓太の2作品目とのことで、少々荒削りながらも大好きな『もののふ莫迦』へ通ずるものが感じられ楽しく読めた。それにしても新井白石が剣で暴れるって設定は中路さんっぽくていいな。
2022/10/01
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