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りら荘事件 増補版 (光文社文庫 あ 2-65 鮎川哲也コレクション)

りら荘事件 増補版 (光文社文庫 あ 2-65 鮎川哲也コレクション)

りら荘事件 増補版 (光文社文庫 あ 2-65 鮎川哲也コレクション)

作家
鮎川哲也
出版社
光文社
発売日
2020-10-08
ISBN
9784334791001
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りら荘事件 増補版 (光文社文庫 あ 2-65 鮎川哲也コレクション) / 感想・レビュー

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みや

本格ミステリの定番である「個性豊かな大学生が集う館もの」だが、クローズド・サークルではない。警察のみならず、事件現場に遺族や友人が来て通夜と葬式を連日するほどに開放的で驚いた。死体の数が多い上に殺害方法が多種多様で非常に楽しい。「こうした些細な会話のなかに、あとになってみると謎を解くに足るキイが秘められていた」と伏線の場所を丁寧に教えてくれる親切設計から、著者の絶対的自信が伝わってきた。なかなかに複雑な構成だが、探偵役が終盤で一気に伏線を回収するスマートな真相解明が気持ちいい。巨匠の傑作、面白かった!

2023/04/10

見切り発車

謎解きの道筋は素晴らしいの一言。だがかなり前の作品だけあって時代背景や文体がやや自分には合わず。淡々と日々を過ごして行く登場人物は皆ロボットのように感じてしまう。自分が時代の最先端をいっているのか、はたまた単純に読書への柔軟性が欠如しているのか(おそらく後者)考えさせられる一冊。

2021/02/26

乱歩太郎

りら荘事件、読了。 60年以上前の傑作。何故今まで読んでなかったのか? クローズドサークルではないものの、邸のなかで1人ずつ消えていくという超王道。言葉は少し古いですが全く飽きませんでした。 論理的な解決と伏線回収も圧巻です。しかし、犯人天才過ぎない?(笑)

2021/05/22

Inzaghico (Etsuko Oshita)

秩父にある実業家の邸宅を芸術大学の季節寮に変換した屋敷が舞台、というのが時代を感じさせる。そこで婚約を発表するカップル、それを祝福しつつも内心は悲嘆にくれる恋に破れた男女。事件が起きないはずがない。本編は素人探偵(ただし日本で唯一ピンカートン社と契約しているらしい 笑)が謎を解くが、ボーナス・トラックである本編の原型となった中編では、この素人探偵は鼻を明かされる。個人的には、ボーナス・トラックくらいの長さでじゅうぶんだったと思う。本編はちょっと長い。ペパーミント・リキュールを使った伏線には素直に感心した。

2020/11/25

よね

読了。あの名作「りら荘事件」とその前身となる「呪縛再現」を収録した増補版。古き良き「本格」の良さに溢れており、派手さはないものの、心地よいテンポ感と論理的な推理による解決はどこか懐かしく暖かく感じました。今風のミステリも斬新さや派手さも相俟って好きですが、やはり名作と謳われるものには相応の理由があることを感じさせられました。死体の横に置かれるトランプを、ただの演出として片付けるのではなく、きちんと納得出来る理由をつけているのが流石です。

2024/07/02

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