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京都一乗寺 美しい書店のある街で (光文社文庫)

京都一乗寺 美しい書店のある街で (光文社文庫)

京都一乗寺 美しい書店のある街で (光文社文庫)

作家
大石直紀
出版社
光文社
発売日
2020-12-09
ISBN
9784334791292
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京都一乗寺 美しい書店のある街で (光文社文庫) / 感想・レビュー

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シナモン

4つの物語はどれもままならない人生や悲哀を感じさせ、ちょっと暗めな印象だったけど、そのもの悲しい雰囲気に浸り、落ち着いた読書時間を過ごせました。一乗寺、恵文社界隈の描写に懐かしさ。再訪したい気持ちが高まりました。

2021/06/01

machi☺︎︎゛

表紙を見て美しい書店を舞台に起こる奇跡の物語的な物を想像して読み始めたら、一作目から想像を裏切る重ためのダークなお話。一乗寺にある恵文社をモチーフにされた短編4編。恵文社がメインではないけど一つのポイントとなり人々を幸せにも不幸にもする。一つ一つのお話にプロローグとエピローグがあり面白かった。最後に恵文社からというページがあり実際に今もあるお店らしいので時間を作って行ってみたいと思った。

2021/10/06

ちょろこ

京都、恵文社の一冊。読後感がものすごく良かった。京都、一乗寺を舞台に描かれる四つの物語はどれも意表を突かれる苦味のある人生ドラマ。まるで三面記事の奥に隠されたドラマを観たよう。そして一つずつのストーリーを紡ぎあげるこの構成、特にエピローグの描き方が秀逸。終始、読み手を暗さにどっぷりひきずりみながらも、せつなさ有りの一筋の光ある場所へストンと移動させるのがなんとも巧い。だから救われる。そしてどの人生ドラマにも書店、恵文社が関係し見守るかのようなその存在がまた良い。京都を散策し恵文社を眺めたい衝動に駆られる。

2022/01/21

みかん🍊

京都一乗寺に実在す書店恵文社がキーワードとなる連作短編集、子どもの時ひき逃げ事故で記憶喪失になった女性が覚えていた風景として、別れた彼が良く通っていた恵文社から狸山谷不動院までの道、女性を殺して自分も死のうとしていた男性が待ち受けていた場所、一条寺に住んでいた母親がかって恋人と出会った場所として、ミステリーの風景の一つとして登場する美しい書店に行ってみたくなる、殺人、別れ犯罪が絡む切なく哀しい結末が多いが、希望の場所でもあった。

2021/04/23

いこ

タイトルの「美しい書店」とは、京都一乗寺に実在する「恵文社」。この店が、この本に収録の四話全部で重要な意味を担っている。例えば一話では、子どもの頃の記憶を無くした女性の唯一の記憶の断片として。四話では、失踪した母の唯一の手掛かりの写真の中に写る。この書店のある街一乗寺で起こる事件は複雑なものばかり。私のような凡人には、全然謎が解けなかった。人が死んだりもする。けれど、魅力的。読後、イギリス有名紙が選ぶ「世界で一番美しい十の書店」にも名を連ねたというこの書店を、一度は訪ねてみたいという思いが止まらなくなる。

2022/03/21

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