野守虫 (光文社文庫)
野守虫 (光文社文庫) / 感想・レビュー
もも
事件はのどかな秘境線とは対照的に悲惨でしたが、スピーディーな展開で一気読みでした。犯人の竹迫が「さん付け」で呼ばれたときに、少し嬉しそうなのが印象的でした。「危ない人を見分ける」150項目のチェックシートは実際のものらしく、世の中には本当にこういうタイプの人間がいるのだと思うと、怖い。竹迫はところどころ社会性が潜んでいる兆候があったので、子供のときの経験次第で違っていたのだろうと思うと切ないです。
2022/08/29
YH
竹迫のお母さんが殺された場所は幼少期に暮らした場所とあまりにも近く、思い出の中の界隈の情景が浮かんだ。今回は中途半端にプロファイリングなんて要素を盛り込んだのが、なんだか今更感。プロファイリングがミステリ内で使うのがプチ流行したのは大分前なんじゃないだろうか。柳の使い所がそこだったのがちょっと残念だった。
2024/08/13
オールド・ボリシェビク
乗り鉄刑事が飯田線沿線で脱走犯と対決するという筋書きから、柴田哲孝もいつの間にか、西村京太郎のようになってしまったのかと思ったら、そこはそこで、柴田らしいえぐみも残していて、一気呵成に読んでしまった。天竜川沿いのローカル色もよく出ていて、そこに警察小説の要素を入れ、シリアル・キラー分析というトレンドも盛り込んで、面白い仕上がりになったと思う。なんだかんだで、定年間際の刑事を主人公にしたシリーズ第4弾になるそうだ。
2022/05/19
goodchoice
柴田さんの片倉刑事シリーズは初読みだったが、息をつかせぬ展開の速さに感動した。是非他の一作もう読んでみたい。
2022/08/14
ピルロ
野守虫ってなんなんだろう。やっぱり周りの環境って怖いよね。 後半の展開が、スピード感があってよかった。智子とはどうなるのだろう。
2023/04/21
感想・レビューをもっと見る