腸詰小僧 曽根圭介短編集 (光文社文庫)
腸詰小僧 曽根圭介短編集 (光文社文庫) / 感想・レビュー
なっち
曽根さん、何かのアンソロジーでお目にかかったことはあるのですがきちんと1冊読んだのは初めて。タイトルにもなっている『腸詰小僧』が秀逸!『解決屋』『留守番』もいい!
2022/09/27
じゅむろりん
殺されずに登場するキャラの悪人率が9割超えてる短編集。曽根作品に出てくる「悪いやつ」は、一途で思い込みが激しく思考回路が迷走している変人。だから「悪いけどオモロい奴」でもある。胸糞悪くなる事もあるけど平山夢明のように最悪の着地点まで書かないのは、構成の妙で読者を騙すことに主眼が置かれているから何かな。と勝手に思ってます。ちょっと悲哀も感じる「解決屋」が好きでした。
2023/09/16
ひろ
魅力的な四文字のタイトルとキッチュな表紙。『鼻』『熱帯夜』といった既読の短編作品に近いミステリの要素を感じ、期待と共に読み始めた。執筆時期は異なるが、統一性のある短編が7編まとめられている。各話が近しい構成をとっているが故に甲乙が際立ってしまう部分も感じた。ただ単体での質はいずれも高く、流石の面白さ。中でも「天誅」のブラックな締めくくり方と、「母の務め」のミステリとしての完成度の高さが印象的だった。
2022/10/22
NAOAMI
ありえない設定をあるかも!という世界観に降ろして且つひねりを何重にも効かせる。短いストーリーの中で悪人達の思惑がひしめき合い、ミスリードとミスリードの隙間を縫って、思わぬ悪がまかり通る。作為に満ちた短編集で読み応えあり。「視点を変えてみろ」まるで違った景色を見つける四苦八苦を嘲笑うかのように読者を越えてくる。「天誅」二転三転の後に純心さを楯にしたオチにキーっとなるが、他の作品含めて結局はホゥ!と声を出してしまう自分がいる。「母の務め」一番真っ当な役柄が〆に繰り出すセリフに唖然。ミステリの巧みを感じる一冊。
2022/09/03
jima
短編7作品。どれもどんでん返しやそうだったのかという引っかけなどがあり、面白かった。
2022/10/05
感想・レビューをもっと見る