スカートのアンソロジー (光文社文庫)
スカートのアンソロジー (光文社文庫) / 感想・レビュー
アッシュ姉
お目当てのキミコ先生がエッセイではなく小説だったので新鮮で興味深く、とてもとても面白かった。もっと小説も書いて欲しい。それにしてもアンソロジーのお題がスカートとは難しすぎでは。
2024/08/29
さくら★もち
追いかけてるリクエストアンソロジーシリーズ。今回のテーマは「スカート」。表紙がレトロで可愛い♡でも内容はふわふわな可愛い物語ではなく、スカートを穿くことへの意義や、他人の好奇の目にさらされることへの理不尽さを描いたものが多かった。面白かったのはスカートが人間に牙を剥く「スカート・デンタータ」と、制服のスカートの変遷と教師の葛藤の日々「本校規定により」。気分は良くないけど印象に残ったのは、横暴すぎる架空の部族を描いた「スカートを穿いた男たち」と、過去のトラウマとママ友への見栄が息苦しい「半身」。
2022/09/23
あつひめ
テーマに基づいて作家さんたちが切磋琢磨、工夫を凝らして話を広げていく。アンソロジーの楽しいところ。作品によっては好みも出てしまうけどそれはそれで読み手も視点を変えて読めばいいのかなと思いながら最後まで。中島さんの本校規定によりは自分の学生時代を思い出した。ロングスカートが流行りの頃制服は床に膝をつき床にスカートが触れる長さ。毎朝の風紀検査。懐かしいなぁ。あの頃はスカート丈命みたいな…なんであんなに違反しまくったのか今では笑ってしまう。そんな懐かしい気持ちを呼び起こしてくれたアンソロジー。
2024/05/24
信兵衛
9篇中、傑作と言えるのが、佐藤亜紀「スカートを穿いた男たち-トマス・アデレイン「黒海沿岸紀行」抜粋」。 もちろん架空の紀行である訳ですが、その中で語られるのが<カーチの男たち>、スカートを穿き、髪を伸ばし、美しい馬で駆ける美丈夫の姿を自慢する一方、母親も妻もすべて下女扱いしているという部族。そんなカーチの男たちを一刀両断する商人の言葉が痛快。この篇は是非読むべし!です。
2022/09/10
のぼる
酒を飲んでない(飲んでるかも知れんが)キミコ先生は怖い小説を書くということが、今回もよく分かった。 あとは『小さいおうち』の中島京子さん、あまり読まない芥川賞受賞作家の高山羽根子さんが良かった。
2023/05/21
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